「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。
192通目/大野からの返信
「主人公アーサーは、 」
前回191通目/安田「単体では見えてこない」
自分が親指であることを明確に知る術はないでしょう。あるのはただヒントのみ。大事なのは自分単体で考えず周りとの関係性の中で考えること。おや、隣にも似たようなヤツがいるぞ。隣のヤツは自分より背が高い。関節の数も多い。もしや自分は劣っているのか。いや待てよ。どうやら自分たちは手というものにくっついている。それは腕につながっていて、体につながっていて・・・というふうに自分の役割を悟っていく。誰かが教えるものではないし確実な答えを知る術もない。だけど間違いなく人にはそれぞれ役割がある。同じ親指でもひとつひとつ違う。それがキャラクター。レイヤーとは自分が置かれたステージ。親指にとっての手ですね。
ー安田佳生より
前々回190通目/大野「たとえすぐ隣であったとしても」
なるほど。親指が脳みそになろうとすることは確かに滑稽でしかありません。まして僕が親指なら、たとえすぐ隣であったとしても、人差し指になりたい!なんて決して願いたくはありません。ですが疑問です。ひょっとしたら安田さんは、自分が親指なら親指であることが自覚できるってことを言っているのでしょうか?あるいは僕がまだ無自覚な親指だとして、「栄一、オマエは親指だ。間違っても胃袋になんかなれやしない!」と、誰が教えることが可能なのでしょうか。その人はどうして僕が親指だと判断できるのでしょう。運命。定まったもの。それらがあるとして、おそらくあるのでしょう。では、レイヤーとキャラクターとはどこが違うのでしょうか。
ー大野より
交換日記をする二人
●火曜日
安田佳生(やすだ よしお)
1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。
●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
https://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/