人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第11回 妻の洋服を売って生活費にしていた私

そうですねぇ。端的に言えば、仕事が全然取れなかったですね。当時はまともなホームページを持っている会社も少なかったし、メールでのやりとりも当たり前ではない時代です。ネットを通じての営業ができないから、手当たり次第に飛び込み営業するしかなくて。

はい(笑)。もっとも、そこに引っ越したわけではなく、もともとそこに住んでいたんですけどね。ただ、県営住宅って所得に応じて家賃が変動するんですよ。社長になったのにその家賃がどんどん下がっていって……情けなかったですね。

ああ、いえ、私からはとても言えないです。「使わなくなったから売ろうか」と自ら言ってくれて。ちょうどヤフーオークションが出始めた頃で、妻が独身の時に好きで買っていたブランド品の洋服やバッグを出品してくれたんです。

ありがとうございます。とはいえ実際に従業員に去られた時は、「今までやってきたことはすべて間違いだった」と突き付けられたような気がして。従業員は給与や待遇などの外的報酬を目的にして働くものだと思っていたのに、どうして、と。

それで今の「従業員満足度研究所」へと続くスタンスになっていったわけですね。確かに私も藤原さんと話していて、内的報酬って大切なんだなと思うようになりました。でもね、そもそも外的報酬が用意できない経営者も多いわけじゃないですか。

ありがとうございます。でも、事実従業員には去られてしまったわけで……「どこで自分は道を踏み外したんだろう?」と、いろんな本を読んでみたり、ワイキューブさんのセミナーに参加してみたり(笑)。

従業員の給料を増やすことも大切だけれども、それだけが経営者の仕事ではないということですね。。いいお話を聞かせて頂きました。過去があって、今の従業員満足研究所株式会社があるわけですね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。