人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第43回 人は皆、365日24時間休みにできる

よくメルマガに書かれているように、藤原さんは休みの日でもお仕事をされてますよね。仕事と休みの境目がない感じがします。一般的には「よくやるなぁ」と思われそうですけど、ご自身はどうお考えですか?

なるほど。よく言われますけど「義務なのか権利なのか」という話なのかもしれませんね。例えば子育ての話でも、日本人は「親の責任だからしなければならない」と考える。一方欧米の人は「子育ては自分の権利だ」と思っている。

そうそう。休日に仕事をするなんて考えられない、という感じですよ。できれば一日惰眠を貪っていたい、という人もいるでしょう。でもね、例えばスポーツ選手にとっては睡眠も仕事の一環ですよね。体調を整えるために必要なことですから。あるいはお相撲さんは体を大きくするために食べている。つまり食事も仕事です。

私も同じです(笑)。特に私は祝日に仕事を入れることが多いので、全くかみ合わなくて。「祝日は仕事をしてます」って正直に言うと、「そんなに働くんですか?」なんて言われたり(笑)。本当は他人に休みを決められるのが嫌で、ささやかな抵抗をしているだけなんですけど。

そうなんですね(笑)。まぁでも実際のところ、自分で事業をしている人は「24時間自分の時間」とも言えるわけですよね。会社員みたいに何かを強制される時間がないわけだから、つまり毎日が休日だとも言える。

そうですね。一日中ゴロゴロするにしても、それが強制されていたら休みとは言えない。そうなると、「自分の意思で好きなことを好きなだけできる」のが休みなんでしょうね。それが人によっては旅行だったり、仕事だったりするだけで。

なるほどなぁ。それで言うと藤原さんはまさにその典型ですよね。草むしりまで楽しんでいるわけですから(笑)。

確かに、昔と今とでは仕事に対する感覚も違っているでしょうね。昭和30年代頃までは、会社員よりも個人事業主の方が多かったわけで。その頃は今のように「仕方なく仕事をする」という感覚は薄かった気がします。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。