日曜日には、ネーミングを掘る #065 北九州市小倉

今週は!

先週の小樽につづき、
ホテルのリブランディングのお仕事。

今回は、北九州市小倉を訪れました。

小倉に来たのは初めて。
わずか2日間の滞在でしたが、
この街の雰囲気、
すごく好きになりました。

なかでも魅力を感じたのは、
旦過(たんが)市場です。

場所は、小倉区魚町
(この地名がまたいいじゃないですか)
という市街地のどまんなか。
大正時代に、すぐそばを流れる
神嶽川の荷揚げ場として
栄えたのがはじまりだそうです。

幅2mほどの昭和レトロな通りに、
青果や鮮魚から惣菜店、
角打ち(小倉が発祥地だそうです)など
110軒ほどのお店が
ひしめきあっています。

店先にずらり並んだ美味しそうもの。
加えて、お店の人たちの顔が素晴らしい。
元気なおばあちゃんが
買い物に来たちっちゃな子どもに
笑顔で話しかけていたり、
お店同士の貸し借りがあったり、
ゆったりとした時間が流れ
市場全体が生きている。

そんな旦過市場の様子を
見て感じたのは、
古さでなく、新しさでした。

旦過や京都の錦ほどではないにせよ、
以前は日本全国に
こうした市場や横丁があったわけですが
徐々に食品スーパーという
巨大な箱のなかに吸い込まれ、
私たちは便利さの代わりに、
暮らしの襞のようなものを
失っていったように思います。

先週に引き続き、
豊かさというもののあり方を
考えた小倉訪問でした。

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