「付加価値」のDXから、「生き残るため」のDXへ〜お医者さんは、なやんでる。 第122回〜

第122回 「付加価値」のDXから、「生き残るため」のDXへ

お医者さん
お医者さん
はあ……今月もまた売上が下がってしまったな。コロナ禍からこっち、経営状態は悪くなるばかりだ。
お医者さん
お医者さん
ここだけの話……インフルエンザの患者も期待できないしなあ……
おっと先生、聞こえちゃいましたよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うわっ、しまった……って、あなたは確かこの間も……
ご無沙汰してます。ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうだそうだ。ドクターアバター。あの時も確かDXについて相談に乗ってもらったんだったね。でも、もうそれどころじゃないよ。DXしたくても、こんなに売上が下がってしまえば、予算を組むことも出来やしない。
確かにコロナ禍は、経営的な意味でも医療業界を逼迫させていますね。先ほど先生が仰っていたインフルエンザについても、皮肉なことにマスク文化の浸透で患者は激減する見通しです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
もう……そんなこと言われなくてもわかってるよ。それにね、私だって医者だよ。インフルエンザに限らず、病気にかかる人が減るのはいいことだと思ってるさ。ただね、私達もボランティアじゃないわけで。
わかります。なかなか難しい問題ですよね。仕事はテレワークになり、買い物もスマホでポチポチするだけで済んでしまう。マスク文化に加えて、家から出る頻度も下がってきてますから。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなんだよね。とはいえ、その流れを我々が変えられるわけでもない。文句を言っても始まらないし、結局こちら側が何とか対応していくしかないんだろうな。
まさに仰る通りで、この流れはコロナ禍が収束した後もおそらく継続します。「コロナが終わるまでの辛抱だ」「コロナが終われば売上も戻る」と考えていると痛い目を見るでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
つまり……結局、DXっていう話になってくるわけ?
残念ながらその通りです。少し前まで病院のDXは「付加価値アップ」のために行われてきましたが、今後はもはや「生き残るために」DX化していく必要があります。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあね……確かにそうなんだろう。大なり小なりオンラインを交えた導線を作っていかないといけないんだろうな。
そうですね。ポピュラーなところで言えばオンライン診療などですが、もう少し手軽なチャット相談サービスなどから始めてみるのもいいと思います。そこからオンライン診療の見込患者を作っていくというような。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど。オンライン用のビジネスモデルが必要ということだね。
そういうことです。ともあれ、医療業界は他の業界よりそういった対応が遅れがちな業界です。別の業界で既に人気が出ているオンラインサービスを参考にしてもいいでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
うん、確かに自分の周りの先生たちも、なかなか手を出せずにいる状態だものな。早く始めればそれだけ多くのリターンを得られるかもしれない。よし、なんとか予算を組めないか考えてみるよ。今度また詳しい打ち合わせをお願いしてもいい?
もちろんです!お気軽にお問い合わせください!
絹川
絹川

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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