「“怪しい”営業電話に、敢えて耳を傾けてみる」〜お医者さんは、なやんでる。 第86回〜

第88回 「“怪しい”営業電話に、敢えて耳を傾けてみる」

お医者さん
お医者さん
まったく、ここのところ営業の電話がひっきりなしに来るな。こっちも暇じゃないんだ。大概にしてほしいよ。
お医者さん
お医者さん
それにしてもさっきの電話はひどかったな。医療と旅行のコラボレーション商品とかなんとか。そんな怪しいものに手を出すわけないだろう。
逆に、どんな営業だったら耳を傾けようと思います?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そりゃ、医療機器とか電カルとか、そういった理解できるものなら、内容によっては聞いてみようかとも思うけど。……って、あなたは一体?
はじめまして。ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら、「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ドクターアバター? 最近はそんな仕事があるんだな。怪しい営業電話を拒否できるシステムがあれば聞きたいところだ。
確かに、必要のない営業電話はストレスでしかありませんものね。ただ、個人的には敢えて“怪しい話”に耳を傾けてみるのもアリだと思っています。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……おいおい、大丈夫かね。そんなことをしたって時間の無駄だし、下手をすれば騙されて大金を失いかねないじゃないか。
でも先生、先ほど「医療と旅行のコラボレーション商品」の話をしてましたよね。先生はそれを“怪しい話”だとご認識されたようですが、医療と旅行を組み合わせた「メディカルツーリズム」という考え方は既に流行し始めています。「医療観光」などと言われたりもしますが。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え、そうなんだ。知らなかった。
日本ではまだそれほど一般的ではありませんから、知らなくても無理はありません。私がお伝えしたいのは、一見怪しそうに見える話も、じっくり聞いてみると意外とまっとうだったり、むしろとても魅力的だったりすることもありますよ、ということなんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
む……まあ、言わんとすることはわからんでもないが。
逆に言えば、何度も聞いたことがあるサービス・商品というのは、どこでも導入されている分、なかなか差別化にはつながらない。むしろ初めて聞くサービス・商品の方が、他の病院と違うことをやるには適しているかもしれない、という話なんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほどね。まあ、要するに玉石混交ということだな。
そういうことです。それに、仮に自分の病院に合うものではなかったとしても、世の中にそういったサービスがあるということは知れます。最近の市場の動向なんかもわかるかもしれません。つまり、損ばかりではないということです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふむ、そちらの話の方がなんだか本質的な感じがするな。世の中の動きに敏感であるためにも、いろいろな情報を取り入れていくべきということか。
仰るとおりです!そういう意味では、向こうから情報を教えにやってきてくれる営業さんというのは“ありがたい”存在でもある。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ははは。確かにそうだ。知らない情報をじっくり説明してくれるんだものな。
もちろん、詐欺まがいの営業もないわけではないでしょうから、そういった危機感も大切ですけどね。何事もバランスということです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほどなあ。いや、あなたの話はなかなかおもしろいね。よかったらまた時間を取ってくれよ。
もちろんです。ドクターアバター”お食事相談ツアー”というのもやっていますから、もしよければエントリーください。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なになに? なるほど、食事代を出せば無料で相談に乗ってくれるということか。おもしろいね。
ありがとうございます!エントリーお待ちしています!
絹川
絹川

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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