この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第85回 歩くだけで健康になれる?
第85回 歩くだけで健康になれる?

以前、久保さんが「人間の最大の特徴は長距離歩けることだ」と仰っていましたよね。あれから私も考えてみたんですが、歩くってすごい技術だなと。エネルギーも筋力もそこまで使わないじゃないですか。

そうそう。速く走るために、かかとをつけずにつま先でしっかりと地面を蹴れる形になっているんです。一方で、人間は直立二足歩行ができる足の形に進化した。逆に言えば、そのせいで速く移動することはできなくなったわけです。

確かに確かに。四つ足の動物の足の速さには絶対負けますね。ウサイン・ボルトだって、きっと犬や猫には勝てないと思います(笑)。

そうだと思います。歩く時は、両足のうちどちらか必ず地面についていますけど、走る時って両足とも浮くじゃないですか。「走る」と「歩く」は、体の動かし方や求められている構造が全く違う。だから「走る」のは、人間の体にとって無理のある動きなんだろうと思いますね。

ええ。人間が健康に活動するためには、1週間あたり2,000キロカロリーを消費することが奨励されている。そしてその2,000キロカロリーを1日あたりの歩数換算すると、大体1万歩になる。これが「1日1万歩」の根拠なんです。

やっぱり人間は「歩く」ことの専門家なんですね(笑)。でも、歩くのって本当に体にいいことだけなんですかね? 筋トレでもマラソンでも、たくさんやると肩とか膝とかどこかしらに負担があるじゃないですか。

もちろん1日何十万歩も歩いていたらそういうこともあるでしょう。だからこそ「1日1万歩」の設定になっていて、それも成人の方が対象になっている。子どもであれば体作りが主眼になるでしょうし、老人であれば老化を遅らせることが主眼になると思うので、また違った歩数が設定されるはずです。

私自身の話になりますが、10年ほど前に中性脂肪がものすごく高くなっていたんですね。これはまずい、運動しなきゃと思ったんですが、お医者様には「いやいや久保さん、今運動したら死んじゃうからやめなさい」って言われてしまって(笑)。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。