ネットの履歴書
第45回『国家防衛ラインの真実』

ソルナ株式会社が開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第45回『国家防衛ラインの真実』

 

安田

最近アメリカで中国のハッカーが捕まったそうです。

三澤

珍しいですね。普通は捕まらないんですけど。

安田

実はその犯人、中国ではセキュリティ担当の先生だったみたいです。

三澤

それはよくある話ですね。守るのと破るのは表裏一体なので。

安田

でもハッカーって悪人というイメージじゃないですか。かたや先生ですよ。

三澤

いずれにしても中国の場合は共産党の党員だから。

安田

確かに。でも中国政府は「一切関与してない」って言ってます。

三澤

「関与してた」とは絶対に言いません。

安田

ひとつ不思議なのは、なぜ中国からハッキングしないのか。なんでわざわざアメリカまで乗り込む必要があるんですか?

三澤

本気で情報を盗ろうとしたら「アナログとデジタルの組み合わせ」が必要なんですよ。

安田

アナログってどんな?政府の建物に潜入してパソコンを操作するみたいな?

三澤

たとえば「政府関係者と飲み屋で知り合って」みたいな活動です。

安田

そこからどうやってハッキングにつなげるんですか?

三澤

重要な情報がどこにあるか聞き出したりキーワードを探り出したり。

安田

つまり「どこに何がありそうか」っていう手がかりを手に入れると。

三澤

さすがにハッカーでも、何の手がかりもなしに情報を探しにいくのは無謀なので。

安田

そうなんですか?

三澤

海岸の砂から金を一粒拾うみたいな作業になっちゃう。

安田

なるほど。じゃあ「どこにあるどんな情報を盗むか」まではアナログで手に入れると。

三澤

そうです。

安田

映画に出てくる「パソコンにメモリースティックを挿して抜き取る」みたいなのはやらないんですか?

三澤

さすがにそこまでやらないんじゃないですか。というか出来ないでしょう。

安田

まあ、そうですよね。現実的に無理だから映画になるわけだし。ちなみに中国は「いかなるサイバー攻撃にも断固として反対します」とか言ってるんですけど。

三澤

まあ政府としては全力で否定するしかないですよ。

安田

実際にやってたとしても?

三澤

やってても言えないし、そんなこと言ったら北朝鮮なんかどうなるんですか。

安田

北朝鮮はいかにもやってそうですよね。

三澤

一昨年でしたっけ、東証のシステムが落ちましたよね。

安田

もしかして、それもハッキングですか?

三澤

あれも北朝鮮がやったとこまでは分かってるんです。ニュースにはならないけど。

安田

そもそも北朝鮮にそんなハッキング能力あるんですか?

三澤

日本よりはるかにあるんですよ。

安田

え!そうなんですか?

三澤

日本の50倍ぐらいは優秀な技術者がいると言われてます。

安田

そんなに?

三澤

はい。およそ5000人。

安田

日本は?

三澤

防衛省にいる技術者を全部かき集めても100人。

安田

たった100人しかいないんですか!

三澤

はい。ちなみに中国は30万人と言われています。

安田

30万人!?

三澤

中国には大量の技術者がいますから。しかもみんな優秀。

安田

じゃあ中国はやっぱりハッキング王国?

三澤

それはやってても不思議ではないです。というか公には言えないけど、どの国も少なからず諜報員がいるわけなので。

安田

まあ、そうですよね。

三澤

やってない国なんてないんじゃないですか。

安田

でも日本はたった100人しかいないんでしょ?

三澤

そうです。

安田

じゃあ守るだけで精一杯じゃないですか。とても他国の情報を取りにいく余裕なんてない。

三澤

100人じゃ無理でしょうね。そもそも日本の場合は、本当に優秀な技術者を抱え込めないので。

安田

それはどうして?

三澤

公務員になっちゃうからです。公務員法で年収の上限が決まってるんですよ。だから優秀な技術者が来ない。

安田

え!スパイって年収決まってるんですか?上限が。

三澤

限界を引き上げて、やっと2000万円になったという話ですね。

安田

海外はどうなんですか?

三澤

Googleがホワイトハッカーに1億5,000万円払うって話がありました。アメリカ政府はセキュリティ系ハッカーに2億とか3億とか普通に払ってますし。

安田

桁違いですね。せめてセキュリティー部門には予算割いて欲しいです。

三澤

そうなんですよ。それぐらい払う価値はぜんぜんある。

安田

ミサイルや戦闘機を買うより、はるかに費用対効果が高そうですけど。

三澤

間違いないです。

安田

じゃあ、お金がないから日本の場合は技術者を雇えないってことですか?

三澤

お金がないというよりそこにお金を使えない。そもそも上の人に危機感がない。

安田

恐ろしいことですね。

三澤

渋谷で何かのお祭りのときに、トラックが倒されて騒ぎになったじゃないですか。

安田

そんなことありましたね。

三澤

日本では監視カメラの画像を捜査員が目視で追いかるんですよ。だから1か月かかったそうです。しかもすごい人数を投入して。中国だったら一瞬でわかりますよ。

安田

一瞬でわかるんですか!?

三澤

一瞬です。人間が動く必要もない。

安田

人が動くってことはその間の給料も出てるってことでしょ。よっぽど無駄ですね。

三澤

そうなんですよ。

安田

じゃあサイバーセキュリティ分野では中国や北朝鮮にはまったく歯が立たない?

三澤

はい。まったく歯が立ちません。

安田

じゃあ、北朝鮮のミサイルとか恐れてる場合じゃないですね。

三澤

そうです。情報攻撃のほうがもっと怖い。

安田

ちなみにアメリカと中国ではどっちが上なんですか?

三澤

「中国がもう追い越した」と専門家は見てます。技術者の人数が断トツで中国のほうが多いから。

安田

それは人口が多いからですか?

三澤

もちろんそれもありますけど一番は予算ですね。

安田

お金ならアメリカだって持ってますよ。

三澤

持っていても使えない。中国の場合は国家予算を使い放題ですから。

安田

確かに!

・・・次回へ続く・・・

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