庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第22回 石のはじまりから終わりまで

ええ、安田さんの石好きはよく存じています(笑)。

「大谷石(おおやいし)」という種類が特に好きなんです。栃木にかなり大きな採掘場があって、資料館もあるそうなんです。いつかぜひ行ってみたくて。

そうなんです。私の住んでいる中央区に「築地本願寺」という有名なお寺があるんですが、そこにも大谷石が使われていて。近くを通るたびに眺めては、「いいなぁ」と思っています。中島さんもお庭によく石を使われていますが、どんな風に選んでいるんですか?

ああ、中島さんがよく作られる「自然の石を組んで作る石垣」ですね。

そうですね。さらに最近は、国内で採れる石も海外から持ってくることが増えてきました。鉄平石はまだ日本でも採れますが、全体的にはインドやベトナムなど海外で採れたものの方が多くなっています。

さすが詳しいですね(笑)。御影石は中国産の方が硬度があって艶が長持ちするんですが、今は中国のものが高くなってしまったのでベトナムが中心になっています。インドの方だと黒御影石がこれから増えてくると思います。


対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。