庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第25回 美しい庭を保つためのアフターフォロー
ああ、確かに新築住宅だと、建付けや水回りなど必要に応じて点検や修理をしてくれたりしますね。お庭ではそこまで明確なものではありませんが、1年に1回は手入れさせていただくことをおすすめしています。
ははぁ、なるほど。ということは、年に1回のチェックをするほかは、基本的には「なにかが起こったら対応」する形なんですね。でも、しつこいですが、本当に年に1回だけでいいんですか?
ええ。逆に言えば、それくらいのメンテナンスですむように、あまり茂りすぎない木を選んで植えているんです。
ああ、なるほど。盆栽の場合は、鉢の大きさ以上には根が広がりませんよね。つまり生長に限度があるので、大丈夫なんです。でも、直接地面に植えている木は、ある意味で無限に根が広がっていってしまう。放っておくと、大きく育ちすぎてしまうことがあるんです。
ああ、なるほど。鉢という制限がないから、人間の手で調整してあげる必要があるんですね。
ああ、確かに。お寺や庭園にはドシッと太い木が似合いそうです。
ええ。でも、同じものが一般住宅にあったら、少し存在感が強すぎてしまうでしょう? それに、幹が太くなると、その分養分を吸い上げる量も増えます。結果、上に伸びるペースも早くなってしまうんです。
そうなんです。それに、メンテナンス性だけの問題じゃないんです。あまり葉が多いと、その影で家が暗くなったり、外からの視認性も悪くなってしまう。
そうですね。やらないお宅もありますし、ご自身で手入れされている方もいますね。
へぇ、自分で。でも剪定って技術がいるし、素人でもできるものですか?
ははぁ、なるほど。見るからに「切りました!」という感じじゃなく、さりげなく自然な雰囲気で切れると。そういうのこそ「プロの技」って感じがしますね。ちなみに職人さんに頼むと料金はいくらぐらいなんですか?
ほう。じゃあ年間3万円〜でお庭をきれいな状態で維持できると。……ふと思いついたんですが、3年間のメンテナンスプランがあったら安心じゃないですか? プラス6万円で3年先までお庭の心配をしなくていいわけで、至れり尽くせりな感じがします。
おお、いいですね! これからdirect nagomiさんに庭づくりを依頼する方は、アフターフォローまで付いてくるので安心ですね。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。