「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第39回 これからは女性的マネジメントの時代がくる?

そうですよね。女性はそういうコミュニケーション力が男性より優れていると言われていますし。そういう意味では、中辻さんのマネジメントもすごく女性的な印象を受けます。きっと「男性的」と「女性的」をうまく使い分けているんでしょうね。

どうでしょう。自分ではそんなに意識していませんが(笑)。私自身が、気持ちを察してくれることを嬉しいと感じるし、察してくれた人に対して信頼感が増すんです。だから部下にも同じことをしてあげたいんですよ。

なるほど。ちなみに中辻さんの会社は全員女性社員ですが、声がけをする際になにか特別に意識していることはあるんでしょうか。

社員みんなを「チーム」として考えているので、個々人の目標を追いかけるよう発破をかけることはせず、全体に対して「売上何億を達成して、利益はこれだけ作ろう」というような声がけをするようにしています。

やっぱりそうですか。女性は男性とは違って、チームで目標を追いかけたり、ちょっとしたことでも日々褒められたりする方がモチベーションが上がりやすいんだそうです。中辻さんは自然にそれを実践されているんですね。

今ってもうずいぶん長い間、男性リーダーが幅を利かせている時代が続いていると思うんです。ただ昔から「男性の時代」と「女性の時代」は1000年くらいの周期で交互にやってくると言われているそうなんですよ。

はい。だからもうそろそろ「男性的マネジメント」が限界に来ているんじゃないのかなと。男性って勝ち負けにこだわるからすぐに争いが起きるんです。すべての国のトップが女性になったら、戦争なんてなくなりますよ、きっと。

一方で、ウチの会社は全員女性スタッフということもありますが、ワークライフバランスを大切にしている人が多くて。

確かに今って、若い世代になればなるほど男性社員が女性化しているんですって。周りとの調和を優先したり、家庭第一に働きたい人が増えていると。だからもう「俺についてこい!」という社長にはついていかないんでしょうね(笑)。

笑。それで言うと、ウチの会社は「私についてこい!」なんて言わなくても、みんなが私のことを信頼してくれて、同じ目的に向かって仕事をしてくれているんですよね。だから自然とうまく会社が回っているというのはあるかもしれません。

そうです。実際私も印刷会社で働いていた時は、娘を会社に連れて行って、横で寝かせながら働いていましたから(笑)。あれは完全にお金を稼ぐために娘を犠牲にしていました。ただもうそれはしたくないと思って、今のスタイルにたどり着いたというか。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。