「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第46回 ポスティングは独占的な集客ツールになる

先日、中辻さんのX(旧Twitter)を拝見していたら「チラシの内容や撒き方次第で、相見積は防げる」というようなお話をされていましたよね。業界や商品によってはどうやったって相見積(あいみつもり)が発生すると思うんですけど、そうではないんですか?

そうですそうです。実はペイント王でもよくあることなんですけど、見積りの問い合わせを受けて現調に伺うと、お客様がペイント王のチラシを何枚もストックしてくださっていることがよくあるんですよ。

つまりチラシポスティングの魅力って、たとえ「今すぐに必要ではない=お金につながらない人」だとしても、会社や商品の良さを知ってもらえるところなんですね。良さを知ってもらえているからこそ、相見積にもなる可能性も低いと。

仰る通りです。「今、欲しい」という人ばかりにリーチしていると、安くて早ければそれでいい、というお客様ばかりになってしまいます。一方チラシのポスティングだと「今は興味がない」という潜在顧客の認知度も高めることができる。そしてその方たちが顕在顧客になったときに、ある意味独占して刈り取ることができるんですよね。

なるほどなぁ。私自身もクライアントさんには「顕在マーケットではなく潜在マーケットにアプローチした方がいいですよ」とアドバイスしています。とはいえ、先ほども出たように潜在層が顕在層に変わるまでには時間がかかる。つまり中長期的な戦略が必要になってきますよね。

そうなんです。だから潜在層の方たちには、ペイント王のチラシを定期的に目にしていただき「塗装って重要なんだな」「塗料によってこんなに差が出るんだ」「いつか頼む時はペイント王にしよう」と、じっくり啓蒙していく必要があると思っています。

なるほど。でも、そういう「時間のかかるチラシ」を撒きたいっていう社長さん、いますか? ほとんどの経営者は、素早い反響が欲しいと思っていると思うんです。特にポスティングを選ぶ人は、その傾向が強いイメージなんですが…。

はい。それに、ポスティングって基本的に自分たちの商圏エリアで撒くんです。だから顕在層のお客様に「ウチの近くにもこんな塗装屋があるのか」と知ってもらうには十分ですし、実際、そこから見積りにつながることも多々ありますよ。
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。