第76回 ChatGPTに自分の本を書いてもらおう

この対談について

「オモシロイを追求するブランディング会社」トゥモローゲート株式会社代表の西崎康平と、株式会社ワイキューブの代表として一世を風靡し、現在は株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表および境目研究家として活動する安田佳生の連載対談。個性派の2人が「めちゃくちゃに見える戦略の裏側」を語ります。

第76回 ChatGPTに自分の本を書いてもらおう

安田

ChatGPTの中に、「カスタムGPTGPTs)」っていう自分専用のAIを作れる機能があるじゃないですか。月3000円の有料プランに含まれているんですが、使ってます?


西崎

ChatGPTは日常的に使っていますが、その機能はまだ試したことないです。

安田

あ、そうですか。私も人に教えてもらったんですが、曰く「これを使えば本なんてサクッとかけちゃいますよ」って。


西崎

え、本を? どうやるんです?

安田

カスタムGPTに、まず私が過去に書いたもの全部を読み込ませるんですよ。すると以降はその情報をデータベースとして活用してくれる。で、その上で「こんな方向で本を書いてみたい」と言うと、「こういう内容はどうですか」とか「まずは章立てを作りましょう」とあれこれ作ってくれて、気付けば2万文字ぐらいできてしまったりするんですよ。


西崎

は~、それはすごい。指示を出すだけで、どんどん本ができていってしまうわけですね。ちなみに安田さんの口調や言い回しに似せて書いてくれるんですか?

安田

そうなんです。私はだいたい2つの文体を使って書くんですが、どちらで書きましょうかと聞いてくれて。すごいですよね。実際読んでみても、私が書いたような文章にちゃんとなっていて。


西崎

それはシンプルにすごいですね。自分でコツコツ書かなくてもいいってことですもんね。

安田

そうなんですよ。だから驚いちゃって。しかも月3000円のプランの上に3万円プランというのもあって、こっちだとさらに文体を似せてくれるんだと。本の整合性も、もっと完璧に取ってくれるとか。


西崎

へぇ。その3万円の方も試されたんですか?

安田

ええ。3ヶ月ぐらい使ってみたんですけど、ちょっと私にはオーバースペックでしたね。お医者さんや弁護士さんのように情報の正確性を求める方には向いていると思うんですが、クリエイティブな用途にはそこまでの違いは感じませんでした。ちなみに西崎さんは普段ChatGPTをどう使っています?


西崎

カスタムGPTは使ってはいませんが、使い方は似ている部分もありますね。過去ブログは全部読み込ませてありますし、それをベースに「今回こういうテーマで書きたい」と指示を出して、まず叩き台を作ったりして。

安田

ああ、なるほど。アウトプットのクオリティはどうです?そのまま使える感じですか。


西崎

いや、そのままでは使えないですね。自分での調整はどうしても必要です。なのであくまで「叩き台」を作ってもらっている感じです。

安田

なるほどなるほど。でも確かにカスタムGPTを使っても、何も手を加えずに発表できるレベルにはならないですからね。もっとも、手作業で本をイチから書くよりはずっと簡単ですけど。


西崎

僕もまた本を書く機会があればぜひ検討したいと思います。ちなみにAIを使うのは文章を書く時が一番多いですか?

安田

多いですね。もちろん企画書の叩き台作成でも使うし、競合調査にも使いますけどね。


西崎

ああ、確かに。企画書なんて、今までパワーポイントで一社一社デザインを作っていたのが、テンプレートを作ってしまえば一発で作ってくれますもんね。競合調査の便利さもよくわかります。「この会社の競合を調べて」と頼むだけで全部出してくれる。

安田

そうそう。「業績が落ちている原因を上から順番に5つ考えて」みたいな要望にも簡単に答えてくれるし。


西崎

しかも精度も高いですもんね。そう考えると、今後はオンラインに情報を出さない会社も出てきそう(笑)。そんなに簡単に調べられたらたまったもんじゃないと。

安田

そうですね(笑)。でもAIに載せないのも、それはそれでリスクじゃないですか。全然AIに取り上げてもらえなかったら、採用でも集客でも困りそうだし。


西崎

確かに確かに。そう考えると載せざるを得ない感じですよね。

安田

でもそう考えていくと、あらゆるもがAI頼みになっていきそうですよね。100万円以上かけていたWebサイトやパンフレット、広告デザインもAIが作れる時代が来そうですし。


西崎

SNS戦略も考えてくれて、最初の投稿も百個ぐらい作ってくれますからね。すごい世界ですよ。

安田

本当に。未来がどうなるのか、もう予想がつかないですね。


対談している二人

西崎康平(にしざき こうへい)
トゥモローゲート株式会社
代表取締役 最高経営責任者

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1982年4月2日生まれ 福岡県出身。2005年 新卒で人材コンサルティング会社に入社し関西圏約500社の採用戦略を携わる。入社2年目25歳で大阪支社長、入社3年目26歳で執行役員に就任。その後2010年にトゥモローゲート株式会社を設立。企業理念を再設計しビジョンに向かう組織づくりをコンサルティングとデザインで提案する企業ブランディングにより、外見だけではなく中身からオモシロイ会社づくりを支援。2024年現在、X(Twitter)フォロワー数11万人・YouTubeチャンネル登録者数19万人とSNSでの発信も積極的に展開している。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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