人はなぜ絵を買うのか?オーダー絵画という小さなブルーオーシャン
vol.1【いつでも自分に立ち戻れる場所を作ることで本来の力を発揮する】

 この記事について 

自分の絵を描いてもらう。そう聞くと肖像画しか思い浮かびませんよね。門間由佳は肖像画ではない“私の絵”を描いてくれる人。人はひとりひとり違います。違った長所があり、違った短所があり、違うテーマをもって生きています。でも人は自分のことがよく分かりません。だからせっかくの長所を活かせない。同じ失敗ばかり繰り返してしまう。いつの間にか目的からズレていってしまう。そんな時、私が立ち返る場所。私が私に向き合える時間。それが門間由佳の描く“私の絵”なのです。一体どうやってストーリーを掘り起こすのか。どのようにして絵を紡いでいくのか。そのプロセスをこのコンテンツで紹介していきます。

vol.1
いつでも自分に立ち戻れる場所を作ることで本来の力を発揮する

ある専務さんは「サロンに絵が欲しいけど、モヤっとして言葉にできなくて」と依頼されました。

しかし、「モヤモヤした状態って、大事なことなのですよ!」と、
イメージを扱うプロの立場から伝えると、ホッとした表情に変わりました。

そして、リラックスして笑顔になりました。

通常、仕事では、「明確に話して!」「考えて、わかるように話して!」と言われます。
多くの仕事は人と人とのつながりで生まれてきます。だから、明確にわかりやすく話すことで、仕事の行き違いをなくしたり、効率をよくすることが大事です。

「モヤモヤした状態は悪いもの」と無意識に考える人は少なくありません。

その一方、私は、言葉にできないものを扱って25年以上。
【無意識に人生のキーワードが眠っていること】を、知り尽くしています。
モヤモヤは、何か直感的に浮かび上がるために必要な状態だとわかっています。
常識に囚われない成果は、無意識と意識を行き来するものです。

だから「好きなところから、思いつくまま話してください」と伝えました。

すると、専務は自分を振り返るように語り始めました。

「社長を継ぐために商科大学で学んだけれど、
本当は占いや哲学が大好きなこと。

父である2代目の社長が急に亡くなって、
番頭のように支えていた方が、3代目の社長になってくれて安心したこと。

業界的に衰退してきた本業を社長に任せて、今、新規事業を興して、いること。

でも、その未来が見えなくて、不安なこと。

今、サロンで仕事しているが、なんだか落ち着かないこと・・・・・」

こうやって聴くと、私の頭の中で、クライアントが立体的に浮かび上がってきます。

そして、私は出発点になる言葉を見つけました。

「サロンで落ち着かない」という一言です。

【場所】は学術的に、人のアイデンティティを育てると言われ、いろんな検証がされています。

例えば、いつも自分がいる場所がしっくりこないならば、
それを居心地よくなるよう工夫すると、

仕事の効率が上がります。

私がピン!ときて、確認のために質問したところ、
専務は、
「本社にある仏壇が、サロンにはないのがなんとも落ち着かないけど、
サロンに合わないから仏壇を置いてはいけない」と、自分の気持ちに蓋をしていたのです。

仏壇に手を合わせて感謝することで、人は気持ちを整えたり、落ち着かせたりします。
そして、経営者として成功するためには、冷静な判断ができる拠り所は、必ず必要です。

この時、私の頭の中で、イメージが動き出しました。
ビジョンクリエイターのスイッチが入る瞬間です。

クリエイターとして、その時その時に、最善の答えを導き出します。

頭の中である光景がよぎりました。
ヨーロッパで目にした、教会の宗教画に人々が祈る光景です。

そして、絵と仏壇のイメージが、一つに合わさりました!

「専務、『隠れ仏壇』というコンセプトで、

お客様には普通の絵、
専務には仏壇、に見える絵を創りませんか?」と伝えると、

「そんなことができるのですか?!」

驚きと喜びが入り混じって、目がきらりと光りました。

この絵のテーマが決まった瞬間でした!

その後、セッションを重ねて、一見仏壇とは思えない美しい絵画が完成。
サロンは、お客様にとっても、専務にとっても、居心地良い場所になりました。

【仏壇】というキーワードで生まれてきた絵は、
専務が「今までの社長たちだったらどうしただろう」など、状況を一歩引いた目で見る場所を作り出しました。
自分に立ち返る、心落ち着いて仕事に取り組むよりどころとなりました。

数年経った今では、専務は社長となり、事業が3倍になる成功を収めています。
この作品には、他にもたくさんポイントがあるのですが、それは、また別の機会にお伝えします。

今回完成した絵『ミラクル・ローズ』
>>>http://momma-world.com/2629

 


 著者の自己紹介 

ビジョンクリエイター/画家の門間由佳です。
私にはたまたま経営者のお客さんが多くいらっしゃいます。大好きな絵を仕事にしようと思ったら、自然にそうなりました。

今、画廊を通さないで直接お客様と出会い、つながるスタイルで【深層ビジョナリープログラム】というオーダー絵画を届けています。
そして絵を見続けたお客様から「収益が増えた」「支店を出せた」「事業の多角化に成功した」「夫婦仲が良くなった」「ずっと伝えられなかった気持ちを家族に伝えられた」「存在意義を噛み締められた」など声をいただいています。

人はテーマを意識することで強みをより生かせるようになります。でも多くの人は自分のテーマに気がついていません。ふと気づいても、すぐに忘れてしまいます。

人生

の節目には様々なテーマが訪れます。

経営に迷った時、ネガティブになりそうな時、新たなステージに向かう時などは、自分のテーマを意識することが大切です。
また、社会人として旅立つ我が子や、やがて大人になって壁にぶつかる孫に、想いと愛情を伝えると、その後の人生の指針となるでしょう。引退した父や母の今までを振り返ることは、ファミリーヒストリーの貴重な機会となります。そして、最も身近な夫や妻へずっと伝えられなかった感謝を伝えることは、絆を強めます。そしてまた、亡くなった親兄弟を、残された家族や友人と偲び語らうことでみなの気持ちが再生されます。

こういった人生の起点となる重要なテーマほど、大切に心の中にしまいこまれてカタチにしづらいものです。

でも、絵にしてあげることで立ち返る場所を手に入れることができます。

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