「自分よりもレベルが高い人たちの輪に入っていけません」【読むPodcast | ゲリラマーケティング】

第469回自分よりもレベルが高い人たちの輪に入っていけません」
というお悩み。
よ~く分かります。
でも人間なんてそんなに変わらないですよ。
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

自動車学校に通い始めました。金子亜佑美でーす。

安田

安田佳生でーす。

栃尾

免許取ってんのね。

金子

はい。免許、絶賛取り中です。

安田

免許なかったんですか?

金子

はい。持ってませんでした。助手席あっためる係でした。

栃尾

(笑)身分証が面倒くさいよね、免許ないと。

金子

そうなんですよー。これからは楽しみです。

安田

助手席のほうが大変ですよ。

金子

そうですかぁ?

安田

僕も免許持ってないときは、持ってる人にいろいろ連れてってもらって悪いなと思ってたんですけど、自分が運転するようになったら、特に長距離とか運転するときって、運転してるほうが楽なんですよ。

金子

えーっ、そうですか?

安田

なにもせずに隣で座ってるって、結構きついっすよ。

金子

なんか、こう、会話を盛り上げる係。

安田

そんなこともやらないといけないし、「寝ちゃいけないかなあ」と気をつかったりとか。

金子

うんうん。……(笑)

栃尾

なるほど。

安田

あれはね、「運転させてやってる」って思ったほうがいいですよ。

栃尾

(笑)

金子

じゃあ、これから運転手にまわるので、ちょっと楽しみにしてますけど。

安田

はい。じゃあ、今日の質問お願いしまーす。

栃尾

はい。40代・営業の方からいただいております。安田さん、栃尾さん、金子さん、いつも楽しく拝聴させていただいております。さて、さっそく質問なのですが、自分よりもはるかにレベルの高い人たちの輪になかなか入っていけません。どうしたらいいでしょうか?というのも、とあるレストランのオーナーシェフをハブとした常連さん10名、年齢層70代から30代で、4か月に一度集まって、互いに情報交換をする会に4年ほど参加しています。きっかけはシェフの完全な人選ミスから始まったのですが、その会に集まる方が日本を代表する企業の偉い方たちばかりで、会のお題となる話も政治経済やAI、今後の日本の農業政策についてなど、庶民の私にはとても話題についていける内容ではなく、完全に場違い感が出てしまっています。また、会が始まる前に少し時間があるので雑談などもするのですが、私にはつかみどころのない、むずかしい話が飛び交っており、いまだに、なかなか話の輪のなかに入っていけません。しかし私も意地があるので、なんとか一歩でも彼らに近づこうと、事前にお題の予習をして挑んだりしているのですが、私の予想を超える質問が飛び交っているので、私が質問するのもためらってしまいます。私が若ければ、「知らないので教えてください」と可愛く彼らの輪のなかに飛び込んでいけるのですが、現実には可愛くない42のオジサンなので、どうしたら彼らの輪のなかになじめるか悩んでいます。安田さん、栃尾さん、金子さんなら、完全アウェーのなかにひとりポツンと放り込まれた場合、どのようにまわりの人と接していきますか?ぜひともアドバイスをください。よろしくお願いいたします。42歳・学歴なし・零細企業勤務のしょぼくれオジサンより。ということです。

金子

しょぼくれオジサン(笑)かわいい(笑)

安田

なるほどね。なかなか読みごたえのある質問でしたけど。

金子

うん(笑)面白かった。

栃尾

そうですね。音読してわかりましたけど、非常に知性あふれる文章だと思いましたけどね。

安田

ほお。

金子

おっ、面白いと思いました。

栃尾

すごい読みやすいし、面白いし、誤字脱字がまずないみたいな(笑)

金子

うんうん。

安田

たしかにそうですね。読みやすいだけじゃなく、聞きやすい文章にまとめていただいてますね。

金子

うん。

栃尾

そうですよね。これ、結構むずかしいと思うんですよね、文章を生業としている立場から言わせていただくと。

金子

お~っ!

栃尾

と思いましたが、どうなんでしょうか。

安田

私も経験あります。25歳で社長になりまして、まわりの社長さんってみんな年上なわけですよね。僕がやってた仕事って、社長に会って「いい人とりましょう」っていう提案する仕事をやってましたんで、「“いい人”ってどんな人なの?」とか、「うちの事業のこと知ってんの?」とか、「経営ってキミにとってはなんなの?」みたいなことを聞かれるわけですよ。

栃尾

おぉ~怖い(笑)

金子

おぉ~(笑)怖い。

安田

当然その会社のこととかは勉強していくんですけど、その社長ほど知ってるわけがないし、ちょっと突っ込まれたら知らないし、いくつぐらいまでかなあ、35近くまではすごい背伸びして、知ってるフリしてたんですよ。

栃尾

うん。

金子

ふーん。

安田

だけど、知ってるフリをやめようと思ったわけじゃなくて、自分がいろいろ考えて、本を読んで成長していくうちに自分の実感として感じたのは、「みんな誰も、ちゃんとわかってる人なんていないんだ」ってことですね。

栃尾

お~、なるほどなるほど。

金子

うーん。

安田

基本的にその業界の人はその業界のことに当然詳しいと思ってたし、経営のこともすごい考えてて、自分よりはるかにいっぱい物事を考えてる人たちなんだって思ってたんですけど、まあ、行き着いた結論は、「みんな大してなんも考えてないんだ」っていう。

栃尾

(笑)

金子

うんうんうんうんうん。

安田

当たり前のことなんですけど、なんらかの分野に詳しいのは当然なんですよ。この方は零細企業勤務の42歳のしょぼくれオジサンって言ってますけど、42歳で、どこに勤めてて、しょぼくれてるかどうかは関係なく、生きてればなにかに時間使ってるわけなんで、「なにか」に関しては絶対他の人より詳しいものってあるんですよ。たとえばコンビニのカップラーメンの種類とかにすごい詳しいとか、なんかあるわけですよ。で、そんなもんはべつに大したことじゃないんですよ。世の中には1億冊ぐらい本があるとか言われてて、ほんとは何冊ぐらいあるかわかんないんですけど、それは全部読めないんですね。

栃尾

はい。

安田

そもそも理解できないし。つまり、人間のなかでのいろんな知識のなかでの、たぶん1パーセントすら理解してる人って、あんまいないと思うんですよ。それこそ、いろんな分野があるわけですから。

栃尾

なるほど。

金子

うん。

安田

アインシュタインさんにしたってですよ、「じゃあ和菓子をつくれんのか」って言われたら、当然つくれないわけですから。

金子

お~。

安田

アインシュタインでさえも、宇宙全体の1パーセントも理解してないわけですから。基本的には、みなさん知ってる部分の話をしたら、そら詳しいわけなんですけど、でも、僕がモウセンゴケの話したら、お2人にはわかんないでしょうけど、モウセンゴケのプロに言わせたら僕なんてド素人なわけで。

金子

うーん。

栃尾

はい。

安田

ま、そんな程度の差だっていうことですよ。みんな一緒なんですよ。

金子

(笑)

栃尾

そうやって開き直ると居心地の悪さが改善されるだろうってことですか?

安田

あのー、いま……すごい嫌なこと言いましたね。

栃尾

えっ、なんですか!?(笑)

金子

(笑)

安田

(笑)

栃尾

なんですか?(笑)

安田

開き直ってるわけじゃないです。

栃尾

ほんとだ(笑)すいません(笑)

金子

(笑)

安田

そうじゃなくって、この方だけじゃなく、みんな、実はそこに参加してる人は不安かもしれないし。

栃尾

お~、なるほどなるほど。

金子

うんうんうん。

安田

ね。実は「自分はすごい詳しいんだ。俺がいちばんなんだ」と思ってる人も、まあ、まわりから見たら大したことないっていう。

金子

うん。

栃尾

うんうん。

安田

歴史に出てくるような偉人もですね、奥さんに言わすと「この人はほんと、なにも自分のことができないんですよ」みたいな人なんて、いくらでもいるわけで。

栃尾

はい。

安田

人間なんて、できる人とできない人の差なんていうのは、ささいなもんだってことですよ。

金子

うん。

安田

と僕は思いますけどね。僕は経営者さんにしか会ってませんから、アインシュタインに会ったら変わるかもしれませんけど、意見は。だけど、自分のなかでは「まあ!すげー!」って言われてる人も、「ぜんぜんだめ」って言われてる人も、大して変わらないんじゃないのかなっていう気はしますけどね。

栃尾

うーん。

金子

そうですよ。

栃尾

なるほどねえ。そう思うと、こういう場面になることはあんまりないってことですか?もう、そう思ってからは、安田さん的には。

安田

えーとですね、だから、知らないことは「知らない」と。僕はほんとにそういうふうにしたんですよ、実際。「自分なりに勉強したけど、わからないんで教えてください」と言って聞いたら、「えっ、あなたも知らなかったんですか!?」みたいなことばかりだったってことですよ。

栃尾

あ~、なるほど。聞いちゃうってことですね、まずは、そうすると。

安田

はい。「私は知りません」とは言いませんけど、聞けば聞くほど「この人、もしかしたらわかってないんじゃないのかな。そんなことぐらい、僕、前に考えましたで」っていうようなことがよくあって。

栃尾

うんうん。たしかに。

安田

意外と世の中の人はなにも考えてないし、なにも知らないよってことですよ。大学の教授だったらなんでも知ってそうな感じがしますけど、実は専門分野以外なにも知らなかったりもしますし。

栃尾

うんうん。たしかに。その話だけを聞いてると、その裏側が見えないので、全部知ってるような感じがしちゃうことありますね。

金子

うん。

安田

ありますねえ。

栃尾

でも、実際気になるところを聞いてみると、素人目線だからこそ、鋭い質問になったりとかいうこともありますもんね。

金子

うん。

安田

ありますねえ。

栃尾

「アワワワワ」って、「それは知りません」ってなっちゃうっていうか(笑)

金子

(笑)

安田

はいはい(笑)アワワっていうのはよくありましたけど、大事なのは、僕が意識してるのは、あのー、なんていうんでしょうねえ、知識があるかどうかでいえば、知らなかったら聞きゃいいだけなんで。ほとんどの人はほとんどのことを知らないんで、知らないことは聞きゃいいしググればいいんですけど、大事なのは、答えがないことに対して、自分なりの答えを出せるかどうかだと思うんですね。

栃尾

うんうん。

金子

うん。

安田

答えがあることとか、知識として知ってるか・知らないかだけの問題だったら、大した問題ではないんですよ。

栃尾

はいはい。わかります。

金子

うん。

安田

重要なのは、たとえば「人間って、いったいなんのために生きてるんだろうか?」とか、そのような問いに対して、べつに合ってるとか合ってないとかじゃなくて、自分なりの答えをちゃんと言えるかどうか、人から借りてきたような答えじゃなくて。べつに上下左右の差はないわけですよ、答えには。

栃尾

はい。

金子

うん。

安田

自分の過去の人生から導き出した自分の言葉で答えが言えるかどうかっていう、それだけだと思います。それが言えない人がほとんどなんで。

栃尾

はいはいはい。よく考えてる人は、どこから質問しても、それなりの答えをくださいますからね。思います。

安田

「考えて生きてる人」ってことでしょうね。

栃尾

うんうん。そうですね、はい。

安田

ということで、すごいおまとめをひとつ。

金子

むわぁ(笑)

栃尾

はい。簡単にまとめると、「わからないことは聞いてしまいましょう」ってことと、「自分の考えを持ったらいいのではないでしょうか」という、この2つでどうでしょうか。

安田

はい。答えのないことを、ぜひ考える時間を増やしてみてください。

栃尾

うん。そうですね、はい。

安田

ということで、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2021年9月22日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから

*Spotify、Google Podcasts、Apple Podcast、iTunes、Amazon Musicでも配信中!


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
emitochio.net

 

 

 

金子亜祐美
プロフィールはこちらから

 

感想・著者への質問はこちらから