
はい。40代・営業の方からいただいております。安田さん、栃尾さん、金子さん、いつも楽しく拝聴させていただいております。さて、さっそく質問なのですが、自分よりもはるかにレベルの高い人たちの輪になかなか入っていけません。どうしたらいいでしょうか?というのも、とあるレストランのオーナーシェフをハブとした常連さん10名、年齢層70代から30代で、4か月に一度集まって、互いに情報交換をする会に4年ほど参加しています。きっかけはシェフの完全な人選ミスから始まったのですが、その会に集まる方が日本を代表する企業の偉い方たちばかりで、会のお題となる話も政治経済やAI、今後の日本の農業政策についてなど、庶民の私にはとても話題についていける内容ではなく、完全に場違い感が出てしまっています。また、会が始まる前に少し時間があるので雑談などもするのですが、私にはつかみどころのない、むずかしい話が飛び交っており、いまだに、なかなか話の輪のなかに入っていけません。しかし私も意地があるので、なんとか一歩でも彼らに近づこうと、事前にお題の予習をして挑んだりしているのですが、私の予想を超える質問が飛び交っているので、私が質問するのもためらってしまいます。私が若ければ、「知らないので教えてください」と可愛く彼らの輪のなかに飛び込んでいけるのですが、現実には可愛くない42のオジサンなので、どうしたら彼らの輪のなかになじめるか悩んでいます。安田さん、栃尾さん、金子さんなら、完全アウェーのなかにひとりポツンと放り込まれた場合、どのようにまわりの人と接していきますか?ぜひともアドバイスをください。よろしくお願いいたします。42歳・学歴なし・零細企業勤務のしょぼくれオジサンより。ということです。

私も経験あります。25歳で社長になりまして、まわりの社長さんってみんな年上なわけですよね。僕がやってた仕事って、社長に会って「いい人とりましょう」っていう提案する仕事をやってましたんで、「“いい人”ってどんな人なの?」とか、「うちの事業のこと知ってんの?」とか、「経営ってキミにとってはなんなの?」みたいなことを聞かれるわけですよ。

当然その会社のこととかは勉強していくんですけど、その社長ほど知ってるわけがないし、ちょっと突っ込まれたら知らないし、いくつぐらいまでかなあ、35近くまではすごい背伸びして、知ってるフリしてたんですよ。

だけど、知ってるフリをやめようと思ったわけじゃなくて、自分がいろいろ考えて、本を読んで成長していくうちに自分の実感として感じたのは、「みんな誰も、ちゃんとわかってる人なんていないんだ」ってことですね。

基本的にその業界の人はその業界のことに当然詳しいと思ってたし、経営のこともすごい考えてて、自分よりはるかにいっぱい物事を考えてる人たちなんだって思ってたんですけど、まあ、行き着いた結論は、「みんな大してなんも考えてないんだ」っていう。

当たり前のことなんですけど、なんらかの分野に詳しいのは当然なんですよ。この方は零細企業勤務の42歳のしょぼくれオジサンって言ってますけど、42歳で、どこに勤めてて、しょぼくれてるかどうかは関係なく、生きてればなにかに時間使ってるわけなんで、「なにか」に関しては絶対他の人より詳しいものってあるんですよ。たとえばコンビニのカップラーメンの種類とかにすごい詳しいとか、なんかあるわけですよ。で、そんなもんはべつに大したことじゃないんですよ。世の中には1億冊ぐらい本があるとか言われてて、ほんとは何冊ぐらいあるかわかんないんですけど、それは全部読めないんですね。

アインシュタインでさえも、宇宙全体の1パーセントも理解してないわけですから。基本的には、みなさん知ってる部分の話をしたら、そら詳しいわけなんですけど、でも、僕がモウセンゴケの話したら、お2人にはわかんないでしょうけど、モウセンゴケのプロに言わせたら僕なんてド素人なわけで。

と僕は思いますけどね。僕は経営者さんにしか会ってませんから、アインシュタインに会ったら変わるかもしれませんけど、意見は。だけど、自分のなかでは「まあ!すげー!」って言われてる人も、「ぜんぜんだめ」って言われてる人も、大して変わらないんじゃないのかなっていう気はしますけどね。

えーとですね、だから、知らないことは「知らない」と。僕はほんとにそういうふうにしたんですよ、実際。「自分なりに勉強したけど、わからないんで教えてください」と言って聞いたら、「えっ、あなたも知らなかったんですか!?」みたいなことばかりだったってことですよ。

はいはい(笑)アワワっていうのはよくありましたけど、大事なのは、僕が意識してるのは、あのー、なんていうんでしょうねえ、知識があるかどうかでいえば、知らなかったら聞きゃいいだけなんで。ほとんどの人はほとんどのことを知らないんで、知らないことは聞きゃいいしググればいいんですけど、大事なのは、答えがないことに対して、自分なりの答えを出せるかどうかだと思うんですね。

重要なのは、たとえば「人間って、いったいなんのために生きてるんだろうか?」とか、そのような問いに対して、べつに合ってるとか合ってないとかじゃなくて、自分なりの答えをちゃんと言えるかどうか、人から借りてきたような答えじゃなくて。べつに上下左右の差はないわけですよ、答えには。
*本ぺージは、2021年9月22日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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