「売れる商品の境目はここではないでしょうか?」【読むPodcast | ゲリラマーケティング】

第507回「売れる商品の境目はここではないでしょうか?」
という20代の方からのご質問。若者の新鮮なアイデアをゲリラーズで検証してみました。

栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

ハムスターを、いま働いてる施設で面倒を見ることにしました!金子亜佑美でーす。

安田

安田佳生です。

栃尾

猫ちゃん問題ですか。

金子

猫ちゃん問題と、あと、アニマルセラピーができるかなあと思って、持っていきました~。

栃尾

あ~、利用者の方がってこと?

金子

はい。

栃尾

あ~、たしかに。なるほど。いいですね。では、今日の質問、読ま、せて、いただきます。

金子

はい(笑)

栃尾

20代のコミュニティ運営の方です。ゲリラーズのみなさま、いつも毎週楽しみにしております。私は現在、学生起業のコミュニティにてビジネスのアイデアを出し合ったり、試しに売ってみてどうだったか、などの実験をしています。その過程で、売れる商品と売れない商品のちがいは、「もし自分がお客さんなら絶対買う」という商品、「もし自分がお客さんならいらないという商品」の差に秘訣があるのではないかと思っています。商品企画のときは「どうやってこの商品を売ろう」など、ついつい提供者の目線で考えてしまいます。「自分が提供したいかどうかよりも、自分がめちゃくちゃ欲しい商品をつくるほうが重要なのでは?」と最近では考えるようになりました。ゲリラーズのみなさんはどう思いますか?また、自分が欲しいと思う商品を考えるコツなどはありますか?よろしくお願いします。ということでーす。

安田

はーい。

金子

はーい。

安田

……どうですか?

栃尾

(笑)

安田

金子さん、どうですか?

金子

結構自分が欲しいなって思う商品はもうこの世に出回ってて、「あれが欲しい」で見つけにいくっていう感じが多いので、自分が欲しいという商品を開発するっていうところまで頭が回んないなって、これを見て思ってました。

安田

なるほど。

金子

だから、自分が欲しいなって思う商品にプラスアルファ、なんか付け加えて開発するって感じなのかな、自分がもしやるとしたら。

安田

たとえば、売上を3倍にしてくれる人とかがいたら、買いたくならないですか?

金子

買いたくなります。

安田

なるでしょ?

金子

うん。

安田

売ってます?そんな商品。

金子

売ってないですねえ。

安田

そういうことなんじゃないんですかね。

金子

なるほどー。

栃尾

なるほどー。

安田

だから、「いまある商品のなかでどれが欲しいか」っていう見方をすると、たしかにそういうふうになっちゃうんですけど、「自分でも気がついてないけど、実は私、こういう商品があったら買っちゃうよな」みたいなのって意外とあるんですよね。

栃尾

うーん。

安田

「ハムスターを100年生きさせる」とか、どうでしょうか?

金子

わ~、いいですね。猫もついでに(笑)

安田

猫もついでに?(笑)

栃尾

亜佑美ちゃんのほうが先に死んじゃうよ?

金子

それは困りますね(笑)

栃尾

ね。

安田

栃尾さんはどうなんですか?自分で商売されてますけど、このへんは意識してるんですか?

栃尾

たとえば、私、味方学ワークショップというのをやっていて、それはコーチの方を呼んで他の人に提供してるんですけど、私が参加したいからやってるんですね。

安田

ふーん。

栃尾

それはまさに自分が欲しい商品ですね。

安田

なるほど。

栃尾

でも、たとえば私のライティングスキルを提供するというような場合、自分が書ける立場なので、書けない人がなにをすごく欲しいと思うかっていうのは、結構想像するのむずかしいなって思います。だから、「絶対買う」という商品を、自分が提供する側で、ちがう視点で見なきゃいけないっていうのが、かなり難関ではないかと思ってるんですけど。

安田

でも、ライターさんってそうですよね、基本的に。欲しいと思う人の気持ちになって書いてあげるっていう仕事なんで、必ずしも自分が欲しいと思ってなくてもね、頼まれたらライティングしないといけないし。

栃尾

商品ページみたいなものの場合ですよね。

安田

そうですね。

栃尾

はいはい。私、そういう仕事がそこまで多くないので、もしかしたら、そのへんがそんなにうまくないのかもしれないですけど(笑)

安田

でも、たとえば女性物の服を男性デザイナーがつくったりもするわけで。

栃尾

はい。

安田

そうすると、自分が着たいっていうわけじゃないじゃないですか。

栃尾

うんうん、たしかに。

金子

いま思った、うん。

安田

だから、必ずしも自分が顧客っていうわけじゃないとは思うんですが、けど、視点的にはすごい重要というか、特に個人ビジネスやるんだったら、その視点のほうが売るのが簡単だなとは思いますよね。

栃尾

はいはいはい。

安田

「自分が、なぜこの商品があったらいいと思うのか」っていう、スティーブ・ジョブズさんが生きてるとき、そういう売り方してました。

金子

ふーん。

安田

iPhoneとか最初に世の中に出てきたとき、「こんなの誰が使うんだよ」みたいな感じでしたけど、「私だったらこれをこんなに楽しく使います」みたいなプレゼンをして。たぶん、彼は自分が欲しいものをつくって売ってたんだと思いますけど。まあ、自分が欲しいものは非常に説明しやすいというか。

金子

う~ん、たしかに!

栃尾

そうですね。

安田

売るためのロジックを立てやすいというか、それはありますよね。

栃尾

はいはい。

金子

うん。

安田

まあ、でも一方で、大きい会社になってくると、たとえば「トヨタの社員はトヨタの自動車以外乗っちゃいけない」みたいなのを聞いたことあるんですけど。

栃尾

うん。

金子

えーっ!

安田

日産とか乗ってると大ブーイング、みたいな。

金子

えーっ!

栃尾

まあ、そうでしょうね。

安田

だけど、本当に全員トヨタしか乗ってないんだろうか?ってすごい気になるし、その理屈でいったら、フェラーリの社員はフェラーリしか乗れないし、みたいなことになってくるし。

栃尾

たしかに。

安田

ちょっとちがうよな、っていう気はしますね。僕だったら、そういうふうに言われたら絶対乗りたくないなと思うし。

栃尾

うん。

金子

うん(笑)

安田

だけど、個人でビジネスをやる人はこれから増えると思うんで、小規模ビジネスでいくと基本的に、この概念でいったほうが時代の流れに合ってるし、売りやすいだろうなって気はしますね。

栃尾

うんうんうん。自分の趣味が偏ってたとしても、ある程度売れればいいなら、って感じですか?

安田

そうですね。100人中50人に売らなきゃいけない商品っていうのはむずかしいですけど……

栃尾

うん、たしかに。

安田

普通、ね、まあ、個人でやったり数人でやるビジネスだったら、それこそ1,000人中3、4人ぐらいお客さんがいれば十分なわけで。

栃尾

はい。

安田

となってくると、自分がその偏りのなかに入ってたほうが売りやすいですよね。気持ちがよくわかるというか。

金子

おお。

安田

たとえばお客さんの言葉みたいなのがあるじゃないですか。「なぜ私がこの商品が大好きでこれを買ったか、それをみなさんにお伝えしたい」みたいな、お客さんの言葉があると非常に響くと思うんですけど。

金子

うん。

安田

自分もお客さん目線でそれができちゃうってことですからね。

栃尾

そうですね、うんうん。

安田

あと、商品って実際つくって売ってみないと、売れるかどうかってわかんないですけどね。商品自体の改善も必要だし、売り方の改善も必要だし。

栃尾

はい。

安田

そのときやりやすいですよね。

栃尾

そうですね。

安田

「自分はなんとなくちがうよな」とか、「もうちょっとこうなったら、もっとうれしいよな」とか、自分目線で改善していけるんで。それもあるよなあとは思う。

栃尾

そう思うと、私がやってる「ゲームdeコーチング」もそうです。自分が欲しいから始めたんでした(笑)

金子

うん。

安田

そうなんですよね。だから、僕も意識して「自分だったら欲しい」っていう商品をつくろうとしてやってるんですけど、やっぱ、でもね、商売やり始めるとお金もかかるし。人間って、生きていくにはお金もいるじゃないですか。

栃尾

はい。

安田

なかなか結果が出ないと、「売りたい」っていう気持ちが大きくなっていって……

栃尾

あ~。

安田

本来の「自分だったらなにが欲しかったのか」っていう気持ちが追いやられちゃうことがよくあるんですよ。

金子

へぇ~。

栃尾

市場に合わせにいっちゃう、みたいなことですか?

安田

市場に合わせる……そうですねえ、「この広告が効果出るらしいから、やっとこう」みたいな(笑)

栃尾

あ~、はいはいはい。

安田

ってなりがちなんですよね。

栃尾

でも、商品をそこに歪めちゃう、みたいなことはそんなにないってことですか?

安田

どうなんでしょうね。商品自体がマーケットに合わせて変化していくっていうのもあるのかもしれないですけど、自分の立ち位置っていうか、スタンスの問題じゃないですか。

栃尾

うんうんうん。

安田

結構それって直結するというかね、なんか本当にビジネスモデルに如実に表れますよね、不安感とか、そういうのはね。

金子

はいはいはい。なるほど、たしかに(笑)

栃尾

あと、買うか買わないかって、やっぱ値段が大きいですよね。

安田

うーん、まあ、値段は「高すぎると買えない」っていうのがありますけど。

栃尾

はい。

安田

だけど、必要な商品だったらば安いほうが売れるとは思うんですけど、「欲しいか欲しくないか」っていうところでいくと、いくら安くしても、欲しくないもんは売れないですからね。

栃尾

うん、たしかに。

金子

ああ、そっか。

安田

値段うんぬんの前に、まずそっちじゃないですかね。

栃尾

うーん、なるほど。

安田

「誰がどういうシーンで、どのように出会えば欲しくなるのか」っていうのが大事で。

栃尾

うんうん。

金子

ふーん。

安田

まあ、やっぱり、安くする努力っていうのも必要なんですけど、商品を提供する側としてね。

栃尾

はい。

安田

だけど一方で、高く売る努力も必要で。どんどん安くしていったら儲からなくなっちゃいますしね。

栃尾

はい。

安田

できるだけ製造コストを抑え、なおかつ利益を最大化するっていうね。

金子

うん。

安田

ということで、おまとめを。

栃尾

まとめ……どうしよう、ぜんぜん思いつかないですけど、えーと……(笑)。まあ、自分が欲しいものをつくれれば、改善していくときもうまくいきますよ、っていう感じの話でしたっけ?(笑)

金子

(笑)

安田

はい、ということで、本日は以上です。

栃尾

すいません(笑)

安田

ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2022年6月15日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから

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安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
emitochio.net

 

 

 

金子亜祐美
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