
病気ね。「病」の病気と商品の関係についてということでですね、ひさしぶりにというか、たまにはマーケティングの話しないと、「“安田佳生のゲリラマーケティング”だったんだ」ということを思い出しまして。

なんでかっていうと、いままでは、病名がわかんないやつは「老衰ですね。お年ですからね」で済んでたものが、「これは実はなんちゃらっていう原因があって起こってる病気ですよ」みたいなことになるわけですよ。

ガンにしたってね、もともとはたぶんガンみたいなもんだったのが、場所によって名前が変わったりとか、骨にできたら、なんか、また、なんでしたっけ、骨肉腫みたいな名前とか、血液のガンで白血病とか、いろいろできていくわけです。

実は増えるんだと。一方通行なんですよ。病気は増えるばっかりで、減りはしない。それも、その病気が突然現れるコロナみたいなやつもありますけど、もともとあったやつに名前がついて、たとえば、いまは「かぜ」っていうことになってるけど、「かぜのなかでも、この症状は特になんちゃら症候群と名付けよう」みたいなことになるわけですよ。

いまはたまたま美容師さんとか、お笑い芸人とか、歌手とかが、商売としてみんなに認められてるんで、「歌を歌ってお金を稼ぐ、ああ、そういう人もいますよね」みたいな感じですけど、単にそれは、その商品がいますでに発見されて、認知されてるっていうだけだなと。

つまり、もう1回歴史を巻き戻してね、2000年ぐらい前からもう1回、人間全員が記憶喪失になってやり直したとしたら、いまある病気とちがう病気がたぶんいっぱいあって、いまある病気がなくなってる可能性もあるわけですね。

だけど、たとえば病気だったら名前つけるだけじゃなくて、それが病気と認められる条件があると思うんですね。たとえば、それが起こる原因があって、「こういう条件だと、ある一定の確率以上でこうなる」みたいなのとか、「症状が共通している」とか、「それがなんらかの学会で認められる」みたいなのがたぶんあるんだと思うんですけど、商品でいうと、商品そのものになんらかの価値を感じるから、たぶんお金を払うと思うんですね。「それにお金を払う価値があるよね」っていうことをある一定数の人が認めると、商品になるのかなと。

そうなんです。よく喫茶店とレンタルスペースの話するんですけど、喫茶店にコーヒーがあってお金を払うから、これ、喫茶店の商品なんですけどね、だけど、そこでしか味わえない、すごいおいしい、香り高いコーヒーだったら、これ、商品っぽいじゃないですか。

だけど、打ち合わせする場所がなくて、喫茶店行ったついでに、なにも頼まないわけにいかないからコーヒー頼んで、しかも、そこのコーヒーが大しておいしくなくて、ほとんど口つけずに出てきたとしたら、お金を払ってるのはコーヒーなんだけど、「それ、商品なんだろうか?」って感じ、するでしょ?

なんでかっていうと、「喫茶店はコーヒーが有料だけど場所は無料だ」っていう認知をされてるからなんですよ。だから、喫茶店入ってコーヒー頼んで、伝票に場所代書いてあって、お金が請求されると、「えーっ!?」って思うじゃないですか、「喫茶店じゃないの!?」みたいな。

つまり、名前つけるってことと、その名前がついてるものは、「こういう人にはこういう価値があるんですよ」っていうことをちゃんと解説してあげて、「なるほど。だったら僕はその600円払います」みたいな人がある一定数になったときに、それが商品になるっていうことなので。
*本ぺージは、2022年10月26日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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