お金儲けの学校

小学生から始める、お金儲けの学校。こんなものを作ったら大炎上しそうだ。子供にはもっと子供らしいことをさせるべきだ。友達と遊んだり、水泳やサッカーを習ったり、基礎的な学問をしっかり身につけたり。お金のことを考えるのは大人になってからでいい。そう考える人が大多数ではないだろうか。

アメリカでは子供の頃から株式投資を体験させるというが、私が作りたいのはそのような学校ではない。お金儲けとはいったいどのような現象なのか。お金を稼げる人と稼げない人は何が決定的に違うのか。真面目に一生懸命やらないとお金は稼げないのか。お金儲けとは嫌らしい活動なのか。これを教えたい。

子供に「お金儲けがしたい」「どうやったらお金儲けできるのか」と聞かれたら何と答えるだろう。「そんなことは考えなくてもいい」と話題を変えるだろうか。一生懸命働けばお金は後からついてくると諭すだろうか。勉強していい会社に入ればたくさん稼げるようになるぞ、と勉強の重要性を説くだろうか。

間違っているとは思わないが、どれも本質からズレている。子供はもっと純粋に金儲けがしたいのである。欲しいものがあるとか。行きたい場所があるとか。やってみたい事があるとか。それを実現するにはお金が必要だ。お小遣いには限界がある。もっと稼いでもっと自由にいろんなことをしてみたい。

闇バイトに手を染めるのは何故だろう。貧しいからか。楽をして大金を稼ぎたいからか。いや、それは本質ではない。お金儲けとは何か、どうやったら稼げるのか、知識がないからである。安いバイトで我慢してお金を貯めるか、闇バイトで悪いことをして稼ぐか。二択になっている事が問題なのである。

楽しく仕事をして、多くの人から喜ばれ、たくさんの報酬を受け取る。そのためにどうすればいいのか。なぜこんな基本的な、そして人生を左右する重要なことを、ちゃんと教えないのだろう。大人になるまで時給バイトしかやった事がない。気がついた時には雇われる以外選択肢のない人生になっている。

勉強だけではなく運動もさせたい。音楽や芸術にも触れさせたい。そう考えるのは子供の将来を思えばこそ。この子の未来や選択の幅を出来るだけ広げてあげたい。そう考えるならお金儲けを教えよう。お金儲けは人生における最も基本的なルールである。知っているだけで人生の選択肢は無限大に広がる。

 

 

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