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【連載第27回】これからの採用が学べる小説『HR』:第4話(SCENE: 040〜041)


 SCENE:041


 

 

「あの……質問してもいいですか?」
 行きとは違い人の少ないエレベーターで下に降りながら、さっきからずっと難しい顔をしている高橋に声をかけた。
「ダメよ」
冗談ではなさそうな言い方に、思わず口をつぐむ。その冷たくも美しい顔から視線を外し、眼下に見える東京タワーを見つめる。
「……どう思った? あの子」
俺の質問は断るくせに、自分はするのか。なんだよと思いつつも、興味が湧いてしまう。
「あの子って……正木さんのことですか」
「そう」
「うーん、まあ、いちいち声がでかいってのを除けば、できる営業マンって感じでしたけどね。実際、年収高かったじゃないですか。1年目であんだけ歩合もらえてりゃ上々でしょ」
「おかしいと思わなかった? 年収も含めて」
「え? いや、まあ、正木さんは別として、年収1000万円の先輩がゴロゴロ……って話は、ホントかよって思いましたけどね」
「どうして?」
「え? どうしてって……んー、POの商品が売れてるって言っても、そんなに儲かるかなあと思って」
「……そうよね」
エレベーターはそこで1階に到着した。高橋は迷いなくカツカツとハイヒールを鳴らして先に行ってしまう。
「あ、ちょっと高橋さん」
「……何よ」
慌てて追いついて声を掛ける。高橋は足を止めたりしない。決して大柄ではないのに歩くスピードはかなり早い。
「あの、新規事業って何なんですか。金融って」
「何って、そのままじゃない」
「いや、だから、なんでBAND JAPANが金融事業なんてやるんですか」
「はあ?」
やっと高橋は足を止め、俺の顔を睨んだ。
「BAND JAPANの親会社がどこか忘れたの?」
「え? ……高木生命でしょ」
ため息。そして高橋は呆れたように首を振る。
「わかってるなら、何の疑問もないでしょうに」
「え?」
すると高橋は胸元から名刺入れを取り出しながら言った。
「ちょっと気になるから、戻ったら調べておいて」
そう言ってさっき帰り際にもらっていた正木の名刺を俺に差し出す。会話が噛み合わない。訳も分からずそれを受け取り、なおも言った。
「あの、なんで高木生命が親会社だと、金融なんですか」
俺が言うと、高橋はわざとらしい笑顔を作り、言った。
「何言ってるの、僕ちゃん。生命保険は金融商品よ」
呆気にとられる俺を残し、高橋はくるりと踵を返し、一人ビルの外へと出ていった。

SCENE:041につづく)

 


 

著者情報

児玉 達郎|Tatsuro Kodama

ROU KODAMAこと児玉達郎。愛知県出身。2004年、リクルート系の広告代理店に入社し、主に求人広告の制作マンとしてキャリアをスタート。デザイナーはデザイン専門、ライターはライティング専門、という「分業制」が当たり前の広告業界の中、取材・撮影・企画・デザイン・ライティングまですべて一人で行うという特殊な環境で10数年勤務。求人広告をメインに、Webサイト、パンフレット、名刺、ロゴデザインなど幅広いクリエイティブを担当する。2017年フリーランス『Rou’s』としての活動を開始(サイト)。企業サイトデザイン、採用コンサルティング、飲食店メニューデザイン、Webエントリ執筆などに節操なく首を突っ込み、「パンチのきいた新人」(安田佳生さん談)としてBFIにも参画。以降は事業ネーミングやブランディング、オウンドメディア構築などにも積極的に関わるように。酒好き、音楽好き、極真空手茶帯。サイケデリックトランスDJ KOTONOHA、インディーズ小説家 児玉郎/ROU KODAMAとしても活動中(2016年、『輪廻の月』で横溝正史ミステリ大賞最終審査ノミネート)。

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