手に入れるべき既得権

有名大学を卒業している。
一流企業で働いている。
銀座の土地を持っている。
儲かっている会社の大株主である。
そこに共通するのは既得権益である。

高学歴を有していることによる既得権益。
一流企業の社員であることの既得権益。
土地や株を持っていることによる既得権益。
優良な既得権を手に入れることで、
社会での活動はとても有利なものになる。

医者や弁護士が普通の人より稼げるのも、
まったく同じ構造である。
既得権を持っていることによる優位性。
それを手に入れるために人々は努力する。
そして一度手に入れた既得権益を
奪われないように守りを固める。

あまり美しくはないが、
人間社会に生きている以上、
避けては通れない道でもある。
問題は既得権とどう付き合っていくかだ。

たとえば学生時代にとても勉強ができる人。
そういう人は学歴という既得権を狙いにいく。
一方、勉強があまりできない人はどうするか。
そこそこの学歴を狙いにいくのか。
あるいはまったく違う既得権に乗り換えるのか。

とりあえず大学を出ましたという既得権は、
ほとんど意味をなさない時代だ。
だったら早く見切りをつけて、
別の既得権を狙う方がいい。
起業してもいいし、投資を学んでもいいし、
マニアックなスキルを身につけるのもありだろう。

大事なのはその既得権が
益をもたらしてくれるかどうか。
そこを見極めなくてはならない。
戦後の日本では、
食料を持っている農家の既得権益は大きかった。
さらには都心の焼け野原を、
いち早く抑えたものが大きな既得権を手に入れた。

今世界はGAFAと呼ばれる米国企業が
巨大な既得権を持っている。
彼らに共通するのはパソコンとインターネットである。
つまり彼らは、webという
新たな大陸の一等地を手に入れた企業なのだ。

既得権に付随する利益は時代によって変化する。
今手に入れるべきはどのような既得権なのか。
学歴なのか。
資格なのか。
駅前の土地なのか。

私ならwebの中の土地を狙う。
webの中の隠れた一等地。
それはまだ誰のものでもない。
なぜなら、まだそこには価値が生まれていないからだ。
まだ何の価値もないその土地に、
人を集める手段を考える。

ある、特定の嗜好を持った人たちが、集まる場所。
それこそが今の時代に手に入れるべき既得権なのである。
人が集まれば交流が起こる。
お店が出せる。
商いが生まれる。
誰もが入手可能な既得権。
それが今webの世界に転がっている。

 


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どうすれば企業は生き残っていけるのでしょうか。私は今後、中小企業の経営は二極化していくと予想しています。それは「人を雇い続ける経営」「人を雇わない経営」です。

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1件のコメントがあります

  1.  既得権を欲しがるのは、人間が動物として本質的に持つ「痛み」を避けて←→「快楽」を得る営み、行為だと思いました。
     学歴、資格、額歴(資産やお金)、〇〇という既得権は、痛みをさけ安全・安定という居場所を希求するものであり、その既得権から得られるのは、いい暮らしや環境が得られる「快楽」を希求するものです。
     生まれながら持つ既得権、成長しながら得た既得権、これらの既得権のぶつかり合いが、他人や社会を鏡にして個々のアイデンティティーの形成にも繋がっているのではと思いました。
                           以 上
     

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