ネットの履歴書
第37回『ルーズと違法の境目』

ソルナ株式会社が開発した究極の履歴書。それがネットの履歴書』これまでの履歴書や職務経歴書とは何が違うのか。なぜ究極と言えるのか。その秘密に迫ります。

小さなブルーオーシャンを追え
〜ネットの履歴書〜

第37回『ルーズと違法の境目』

 

安田

徳井さん、えらい事になっちゃいましたね。

三澤

脱税の話ですよね。

安田

脱税というか、それ以前の話というか。「ルーズだった」って本人は言ってますけど。

三澤

ルーズなだけでは普通あそこまで行かないと思いますけど。

安田

ですよね。1億3,000万ぐらい申告してなかったという。

三澤

確か何年間か申告してなかったんですよね。

安田

そうです。何年も申告してなくて、前にも何回か同じようなことがあったらしいです。

三澤

ちょっと酷いですね。

安田

板東英二さんが「脱税じゃないか」って、干された事があったじゃないですか。

三澤

ああ、元プロ野球の?

安田

はい。確かカツラを経費計上してたっていう。

三澤

ありましたね。

安田

あれって干されはしましたけど、経営者だったら普通にやってることの範疇ですよね。

三澤

まあ芸能人だからでしょうね。脱税はイメージが悪いので。

安田

脱税って言っても、税務署が入って「こんなの落ちませんよ」って言われて、「わかりました」って結局払ったわけじゃないですか。普通はそれでOKですよ。

三澤

一般の方なら追加で払っておしまいです。

安田

厳しいなって思いましたよ。カツラを経費計上しただけで芸能界干されるのかって。

三澤

カツラなんて芸能人にとっては「スーツみたいな感覚」でしょうから。

安田

そうですよね。経費で落としてあげてもいいくらい。

三澤

はい。テレビ出演するための「衣装のひとつ」として。

安田

経営者の価値観からしたらそうですよね。そう考えると今度の徳井さんは桁が違うというか。

三澤

徳井さんもスーツとか私的な旅行とかを経費計上してたみたいです。

安田

それは今回の申告漏れ分ではなくて、前回申告してた分ですね。

三澤

あ、そうなんですか。

安田

申告してなければ経費計上してるかどうかすら、分からないじゃないですか。

三澤

確かにそうですね。

安田

なので今回の問題はふたつに分かれるんですよ。「3年間も申告してなかった」という問題と「私的なものまで経費計上してた」という問題。

三澤

なるほど。2つに分かれるんですね。

安田

「経費では落ちない」というスーツや旅行が3,000万円分ぐらいあったみたいです。

三澤

じゃあ、それって何年も前の話なんですね。

安田

そうなんですよ。だから、ちゃんと申告してれば「あんなの指摘されなかったんじゃないか」って気がします。

三澤

いろいろ再調査したんでしょうね。

安田

そうだと思いますよ。さすがに銀行口座を差し押さえられるほど、何年間も納税してなかったら。税務署も本気になりますし。

三澤

僕もびっくりしました。「え!3年もいけるんだ」って。

安田

逆にビックリですよね。

三澤

ほっといたら「捕まるんじゃないか」って感じですよ。

安田

1年でも申告してなかったら税務署から通達きますよ。2回ぐらい無視したら普通は差し押さえじゃないですか。

三澤

ましてやあんな有名人ですからね。「これぐらい稼いでるだろう」っていうのは分かりますし。

安田

一応、税理士さんがついてたみたいなんですけど。でも顧問税理士がついててあり得ますかね?

三澤

いや、あり得ないでしょう。

安田

ですよね。

三澤

はい。普通は税理士も困りますからね。

安田

そうですよね。税理士だって責任問われますからね。そう考えたら、やっぱり確信犯だったのかなって気もしますけど

三澤

あれは確信犯でしょ。

安田

でも確信犯にしては雑ですよね。だって、そのまま払わずに済むわけがないじゃないですか。

三澤

絶対無理ですね。

安田

税金を安く済ませたいなら、ちゃんと申告したほうがいいに決まってる。そう考えると本当にルーズだったのかとも思うんですけど。

三澤

いやルーズさだけじゃないでしょう。税金を舐めてたというか。

安田

じゃあ「払わずに済まそう」っていう気もあったんですかね。

三澤

いや、さすがにそれはないんじゃないですか。あんな有名人なんで。

安田

「いま忙しいから、いずれやります」みたいな感じですか。

三澤

そんな感じで税理士さんとやり取りしてたんじゃないですか。

安田

何年間も?

三澤

はい。そこが驚きですけど。

安田

ちょっと考えられないですけどね。

三澤

「そんなの払おうと思ったら、いつでも払えるんやから」「ちょっと待っといて」っていう。実際お金も持ってるでしょうし。

安田

芸能人って好感度が命じゃないですか。

三澤

そこまで考えなかったんじゃないですか。

安田

でも好感度って、ネットリテラシーに近いものがありますよ。たとえば「テレビの中でこれ言っちゃまずい」とか「こういう受け答えしたら人気が出なくなる」とか。

三澤

はい。かなり近い感覚ですね。

安田

言うなれば人気芸人って“リテラシーの達人”なわけですよ。「もしこれが発覚したらどういうことになるか」ってことぐらいは想像つくと思うんですよ。

三澤

「何にも考えてない」っていう芸人もいるんじゃないですか。

安田

何にも考えなかったら、あれだけ長い間芸能界で生きていけないですよ。

三澤

うーん……実態がよくつかめないですね。

安田

騒ぎになって、すごい収入があるのもバレちゃって。かなりイメージダウンじゃないですか。

三澤

とくに年配の人の意見は厳しいですね。「俺たちはこんなに稼ぎが少ない中から払ってるのに」みたいな。

安田

若い人だって怒ってるんじゃないですか。

三澤

若い人のコメントは「徳井、バカでうける」みたいな感じですね。たぶん税金とか、そういう意識があんまりないんでしょう。

安田

なるほど。じゃあ「ふざけるな」みたいなネットの書き込みは、年配の人なんですね。

三澤

40代とか50代。「40過ぎてそんなこともわからないの?」「どんだけアホなんだよ」っていう。

安田

でも、そういうアホな人のために税理士がついてるわけじゃないですか。買い物したレシートをガサッと渡しとけば、普通は税理士が整理して申告してくれますよ。

三澤

だから税理士もルーズなんじゃないですか。

安田

そんな税理士いませんよ(笑)

三澤

いやいや。そういう、いい加減な税理士って、いるんですよ。

安田

いますかね?じゃあ、そういういい加減な人を選んで、顧問にしてたってことですか?

三澤

“類は友を呼ぶ”で引き寄せあったんじゃないですか。じゃないと、あんな事出来ませんよ。3年も。

安田

確かに。

・・・次回へ続く・・・

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