第201回 大手の判断基準

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/大手の判断基準

大手各社から、「屋外研修」について相談される機会が増えてきました。

「会議室・研修室」を飛び出し、

「自由な空間」での意見交換を通して、

「思い込み・固定概念」をとっぱらい、

個々人の「視座向上・視野拡大」を目指すことで、

組織の「成長・変容」につなげる。

どうやら、そんな「体感型研修」「興味・関心」を持つ企業が増えてきているのです。

「たかまり」では、軽井沢や白馬などでアウトドアリゾートを運営する「ライジング・フィールド」さんとコラボして機会の提供、場づくりをすることが多いのですが、

一昔前には、

「キャンプ場で研修って、単なる遊びやん」

「非日常を体感するなんて言うけど、外でワイガヤするだけでしょ?」

「どうせ、夜飲むだけやろ?」

「ただ楽しいだけで終わっちゃうんじゃない?」

などの声が多く、なかなか実施にはつながらなかったのですが、なぜでしょう。時代が変わってきたのでしょうか。実施が増えているのです。

しかも「業績好調な会社や組織ばかり」が、取り組みはじめているのです。

でも、考えてみるに、

「モノ消費」から「コト消費」、さらには「トキ消費」への移行が進んでいる世の中です。

すでに、「採用活動」では、インターン期間や選考プロセスにおいて

「リアル脱出ゲーム、リアル宝探し、リアル謎解き」などの「体感型ワーク」を多くの企業が取り入れているのが現状です。

自社の仕事内容や魅力を外部に伝える「採用活動では取り入れている」のに、自社の「人材育成には、活用しない」。そんなのおかしいですよね。

業績好調な会社や組織ばかりが、取り組みはじめている、と紹介しましたが、なんとなくわかりませんか?

「これまでの常識」に囚われることなく、

「思い込み」を排除して、

「新しいこと」に取り組む。

だから、「異なる成果」が生まれるワケですよね。

今後も、相談が増え続けそうですが、その際には「業績好調企業さんの事例」を紹介しておけば良いのかなと。

だって、「追随企業の判断基準」「大手他社での実績だけ」なんですから。

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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