第11回 自分の「強みだけ」を活かせる職場

この対談について

大阪・兵庫を中心に展開する、高価買取・激安販売がモットーの『電材買取センター』。​​創業者である株式会社フジデン代表・藤村泰宏さんの経営に対する想いや人生観に安田佳生が迫ります。

第11回 自分の「強みだけ」を活かせる職場

安田

今回も、前回に引き続き、フジデンのキーパーソン・宇佐さんについてお聞かせください。入社当時、宇佐さんはおいくつだったんですか?


藤村

25〜6歳くらいだったと思います。

安田

もともと優秀な方だとは思うんですが、業界知識とかはゼロなわけですよね。まずは何からレクチャーしていったんですか? 事業内容の説明とか?


藤村

いや、そういうことは全部、入社までに自分で調べていたんですよ(笑)。会社のことはもちろん、この業界のことなんかも一通り全部。

安田

すごい(笑)。やっぱり只者じゃないですね。


藤村

そうなんですよ(笑)。他の人とはまったく違ってましたね。

安田

その後宇佐さんは、具体的にどんなことから始めていったんですか?


藤村

「エアコン取付をする職人さんを全国規模で確保する」という目標があったので、まず「人材採用のための専用ページ」を作ってもらいましたね。『大手量販店配送工事ネットワーク』というサイトなんですが、このページを通じて、エアコン工事や家電配送の協力業者を集め始めたわけです。

安田

ほぅ…なるほど、サイトには『フジデン』とか『ヤマダデンキ』とかいう社名は大きく出していないんですね。


藤村

ええ。あえてどこの家電量販店の仕事なのかはわからないようにしたんです。というのも、あまり具体的に書くと、逆に敬遠されてしまうことがありまして。

安田

え?「大手企業の○○電気店の仕事です」ってちゃんと書いてあった方が安心な気がするんですけど…。


藤村

それが、そうでもないんですよ。気難しい職人さんもいますからね(笑)。なのであえて「大手量販店」とだけ書くにとどめているんです。

安田

へぇ〜、なるほど。でもそういうノウハウがすごく重要なんでしょうね。あとはSEO対策も必要だと思うんですけど、そういうのも宇佐さんが?


藤村

やってくれましたね。どうやったのかはよくわからないんですけど(笑)、「エアコン工事協力業者」と打ち込むと、このサイトが検索結果のトップに出るようにしてくれました。

安田

ははぁ、聞けば聞くほど優秀ですね。実際このサイトに問い合わせは来たんですか?


藤村

ええ、ものすごくたくさん来ました。チラシとか新聞の折込とか紙媒体での募集とは比べ物にならないくらいで。未だに1週間に5〜6件はコンスタントに問い合わせがきていますから、すごいですよね。

安田

うーむ、素晴らしい。ちなみにリスティング広告も担当してくれてるんですよね?


藤村

そうなんですよ。しかもただ闇雲に広告を打つんじゃなく、職人さんがネットサーフィンをしているだろう時間帯、つまり夜8時〜12時頃だけ限定的に表示したりする。それ以外は切っておけば、余分な経費もかかりませんよね、って。

安田

なるほど〜、至れり尽くせりだ。ちなみに宇佐さんは『電材買取センター』の事業にも関わっていますよね。


藤村

「デジタル化」を一手に引き受けてもらってます。おかげで最近では退職届もiPadに指でサインするだけでOKになってますよ(笑)。それだけじゃなく、POSレジの不調とかクレジット決済がうまくいかないとか、そういう不具合の対応も全部やってくれます。本社から各店舗のパソコンに入って遠隔で直しちゃうんです。すごいですよね。

安田

映画に出てくる凄腕ハッカーみたいだ(笑)。


藤村

まさにまさに(笑)。それから店舗の監視カメラの映像を僕のスマホでも見れるようにしてくれたり。とにかく会社のデジタル化を進めてくれたのは宇佐ですね。

安田

すごいなぁ。でも実は私、藤村さんもすごいと思ってるんですよ。


藤村

ん? どういうことです?

安田

私も何度か宇佐さんにお会いして、食事をしたり一緒に仕事をしたりしたことがありますよね。だからわかるんですが、彼のようなタイプの人が活躍できる会社って多分多くない。藤村さんのように、彼の才能を見極め、上手に活かせる人がいて初めて輝くタイプだと思うので。


藤村

あぁ、そこは意識している点ではありますね。彼はIT関連の知識やスキルがめっちゃ豊富なんだから、その「強み」だけをやっておいたらいいよ、と。逆に言えば「強み」以外のことは何もやらせてない(笑)。

安田

いや、それが素晴らしいんです。自分の強みに特化して仕事ができるから、どんどん効率も成果もあがっていくわけで。いやぁ、この話を聞いたら、「フジデンに入りたい」っていう人、いっぱい現れると思いますよ!


藤村

そうなったらありがたいですね。もし興味がある方いらっしゃれば、ぜひこちらからご連絡ください

 

 


対談している二人

藤村 泰宏(ふじむら やすひろ)
株式会社フジデンホールディングス 代表取締役

Facebook

1966(昭和41)年、東京都生まれ。高校卒業後、友禅職人で経験を積み、1993(平成5)年に京都府八幡市にて「藤村電機設備」を個人創業。1999(平成11)年に株式会社へ組織変更し、社名も「株式会社フジデン」に変更。代表取締役に就任し、現在に至る。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

感想・著者への質問はこちらから