庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第78回 四季を感じる庭と果実のある暮らし

「四季を感じるお庭を作るためにはどんな木を植えたらいいか」というお話を何度かしてきましたよね。それでちょっと思ったんですが、果実など実のなる木がいいんじゃないかと思ったんですよ。季節によってわかりやすい変化があるので。

仰る通りだと思います。実際僕らも6軒分のお庭を作らせていただいた時には植えさえていただきました。

ああ、そうでしたね。ただね、一方でなんとなく敬遠されている気もするんですよ。以前、「ベトナムではお庭には収穫できるものを植えるのが一般的」だと仰ってましたけど、日本はあまり果実の木を庭に植えたがらない印象があって。

笑。それでしたら、ブルーベリーがおすすめですね。木になっているイメージはあまりないかもしれませんけど、大きくなると2メートルを超えるものもあるんです。虫もつきづらいし、実の収穫もしやすいので、比較的手間はかかりづらいと思いますよ。

ははぁ、なるほど。夏ミカンなんかが自宅の庭になっていると素敵ですけど、相応の手入れが必要なわけですね。そういえば子どもの頃、ユスラウメという木が近所に植えられていたんですが、サクランボみたいな実がなってかわいらしかったんです。そういったものはどうですか?

ああ、いいと思いますよ。あまり手間がかからないのもあって、6軒分のお庭にも植えさせていただいています。あと最近はフェイジョアという木が人気ですね。オリーブのような見た目で、赤い花が咲きます。秋になると5~6センチくらいの実もなりますよ。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。