人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第2回 社長は生活レベルを上げるな

前回は、従業員満足度研究所の代表の藤原さんが、従業員満足度をないがしろにしたせいで大失敗した、という話を聞きました(笑)。

だからまぁ、偉そうに言うわけではないけれど、「うちはこんなことをやってみたんだよ」「理念はこんな風に作るといいと思うよ」なんてアドバイスをしたりして、それがだんだんとサービス化していったというか。

ひとつあるとすれば、「どこにも外注せず、自分自身で苦しみながら実践した」ということかもしれません。セミナーに参加したり本で知識を得たりはしたけれど、それをそのまま自社にスライドしたわけじゃない。

宣言したわけじゃないですけど、私自身が「自分の豊かさより、まずは従業員満足度だ」と本気で思っていましたから。仮に会社が儲かったとしても、先に自分の利益として取っちゃうんじゃなくて、従業員を満足させた後で取らないとダメだと。

なるほど。理念やクレドを作って終わりにしたわけじゃなく、態度や行動、そして生活レベルを見せることで本気度を伝えた。そしてそれができたのは、藤原さん自身が実際に本気だったから、ということなんですね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。