その12「今ならもらえる(人生が)」

ソーシャルゲームの「ガチャ」のごとく
自分の親のよしあしは運次第であるという、
「親ガチャ」なるネットスラングがあるそうです。
去年流行語大賞にあがったそうなので、
スラングとしてはもう下火なのかもしれませんが。

わたくしは子育てしていない人間なんですが、
親御さんの立場の方からすると
こんなもん見るとちょいイラっとするでしょうなあ。

言葉自体はまあ、
伝統的なコンテンツだと思うのです。
わたくしも太古の昔に言いました、
「好きでここに生まれてきたんじゃないやい」
の最新版ってわけです。
(…みなさんも言いました、よね?汗)

だから中学2年生が口走る分には
そんなトシゴロなんだなあと思える一方、
それをネットで使っているのが中学12年生相当だったら
おめえもうたいがいに卒業しろやとなるわけです。

ただ、
この言い方の秀逸に(イヤな)ところは
立ち位置が子ども側なのに
目線がなぜか上からだという点です。

子どもが親をランダムに選んだていで
ああ自分は失敗した、とか、
ガチャでいったら「引かれた方」がいっているわけです。

ともあれ、
こういうこと、
まったく感じないよりは
(ムカつきますけど)ちょっとは感じた方がマシではないのか、
とも思うのです。

斜陽まっしぐらといえど
地球平均からすれば十二分に豊かで
民主主義も根付いたこの国では、
この世が不公平と理不尽に満ちているという当然の真実は
それがむき出しになった他国と比較すると、
未だわかりにくいものだと思います。

そんなことを踏まえ、
「親ガチャ」と表現したくなる現実を認識すること自体は
これはこれで大いなる「気づき」なのかな、と。

…ただしそれをネットで使っているのが中学22年生相当だったら、
おめえもう引き直してもらえやとなるわけですが。

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著者自己紹介

「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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