その61 仲良し大作戦

1on1の入門書を読んでいるといったら妻に「バスケ?」といわれました。

そして、入門書なので、
けっこうあっという間に読み終わったのですが、
いやこれは難しいなあと思いました。当事者じゃなくて正直よかった。

1on1でやることを定義すると
「コミュニケーション改善と部下の成長を目的とした、上司と部下1対1のライトな定期面談」
という感じかと思います。
自分の場合、直接関係はないけど
行っているところが社内にはあるという距離感です。

googleに「1on1」と打ちこむと、
サジェストに「苦痛」「話すことない」「やめてほしい」などがずらずら出てくるように、
もともと仲良くやっている関係ならともかく
すでに感情的に微妙な間柄であった場合、
大人2人話すだけで関係が改善しうるものでしょうか。

若い人を終業後に個人的に飲みに誘うという行為が
なかなかのハードルであるこのご時世、
こういったフォーマットに期待せざるを得ない背景は理解できます。
日々やることに追われるがあまり
お互いのことを知らないことでぎくしゃくしているなどであれば、
制度としての「お話タイム」は
業務を逸脱しているような後ろめたさもなく、
関係の良化へ一助がありましょう。

しかし、双方かどちらかがある程度
相手に悪い感情を持ってしまっていたら、
週一回の面談でマイナス分まで取り戻すのは難しいのではないでしょうか。

わたくしがみた入門書もそのあたりは十分想定しており、
とにかく上司側が実務とすぱっと切り離して傾聴を徹底し、
無条件に相手を信頼する姿勢を示すように求めていました。
ようするに、
何も知らんくせにこのガキが!とかいわんと、
これも仕事のうちだから広い心をもちなさいということですね。

まったくもってこれは正論でありますが、
ひとつ問題があるとすれば、
そんな風に割り切れる人なら
たぶんもう日常業務内で関係構築できているということであります。
正論とは効率とか理屈のうえで正しいということですが、
人間とは正しいだけでは動かない感情の生き物です、

などと聞いた風なことは申しません。

ただ、効率がいいことがわかっていてもできなかったり、
そもそも理屈が理解できなかったりする人もたくさんいるし、
しかもそういう人がなぜか部下をもっていることすら
世の中めずらしいことではないのです。

世間を侮るのはいけませんが、
人間なら誰だってこの程度のこと当然できるやろと
全部を買いかぶるのも間違いのひとつではありませんか、
と低いところから目線で申し上げる次第なのでございます。

 

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著者自己紹介

「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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