【vol.184】「2021年、11のスタートアップトレンド」サステナブルファイナンスと未開拓市場

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き、全然有名ではないメディアですけど、たまたま見つけた下記の記事を読み込みます。

今回の記事はこれ

Eleven Startup Trends In 2021
2021年、11のスタートアップトレンド
https://toolowl.com/trending-hot/eleven-startup-trends-in-2021/

11のリストは下記の通りです。

1. BioTech Startups are on the Rise
2. Online Education for the win!
3. Sustainable Financing Hits the Mainstream
4. Untapped Market Identifiers
5. Circumvent the Coding Issue
6. Share the Loot Instead of Losing it All
7. Agility is the Greatest Ability
8. Consumers Want Convenience
9. Address the Large Population
10. Personalization and Customization are the Keys
11. Wealthtech is Also Gaining Fast

早速見ていきます。

3. Sustainable Financing Hits the Mainstream
持続可能な資金調達が主流に

ここでは「Sustainable Financing 」の意味だけメモして終わりにします。

Sustainable Finance 〜SMBCのサイトより〜
「お金に色は付いていない」という言葉があるが、今、世界では “グリーン”を筆頭に、“ソーシャル”や“サステナビリティ” 等、色の付いたお金を流通させて持続可能な社会づくりにつなげようとするムーブメントが起こっている。この持続可能な社会づくりを目指す資金の流れは「サステナブルファイナンス」と呼ばれている。

お金に色は付いていないというけれど、2021年以降、特に『Green』という色のついたお金を「Sustainable Financing 」する資金調達が主流になる、ということですね。

次行きます。

4. Untapped Market Identifiers
未開拓市場を識別するスタートアップ

More often than not, successful startup trends combine two different solutions in the hope to create an even better solution.
Similar trends are visible around the globe, where new players aim to establish their strongholds in untapped surroundings using the proven business models of the giants.
→多くの場合、成功しているスタートアップは、既存の2つの異なるソリューションを組み合わせることで、さらに良いソリューションを創造します。
同様の傾向は世界中で見られ、新規のプレイヤーは、既存の巨大企業のビジネスモデルを活用して、未開拓の市場環境で領域を獲得することを目指します。

要は、スタートアップの傾向としては「既に著名な企業が実証済の複数のスキームを組み合わせ」て、その組み合わせたサービスを「未開拓の市場」にローンチすることが増えている、ということですね。

例としては、UberとAmazonのソリューションを組み合わせて「未開拓のアフリカ」市場にローンチして大成功している、Glovo社が紹介されていました。
ちょうどいいタイミングで、Forbesの記事がupされていました。
https://forbesjapan.com/articles/detail/43242

Glovoは、Uber同様「配達者」のマッチングをするのですが、配達するものは「フード」だけでなく「薬」や「日用品」や「花」など、なんでもOKで、「配達マッチングの仕組みはUber」「配達する商品の幅はAmazon」みたいなイメージです。

ビジネスアイデアの創出ワークショップって、よくありますよね。
例えば下記のような乱暴なワークショップの進行も面白いかもしれません。

1.ランダムに「既存サービス」が描かれたカードを参加者1人につき2枚配る(ランダム配布)
2.参加者は配られた2つの「既存のサービス」を無理やり組み合わせてサービスを作る(強制連想)
3.未開拓のマーケットを見つける(市場探索)

これをひたすら繰り返せば、そのうち「そこそこの新規サービス」は作り出せるのではないでしょうか?笑

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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