【vol.207】2022年以降のHRトレンドTop5「ハイブリッドオフィス」

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週までのテーマから類似のテーマで、記事を変えて引き続き「HR領域の2022年のトレンド」を取り上げています。
HR ForcastというドイツのHRのサイトから引っ張ってきました。
ドイツではメジャーっぽいです。

今回の記事はコレ

Top 5 HR trends for 2022 and beyond
2022年以降のHRトレンドTop5
(https://hrforecast.com/top-5-hr-trends-for-2021-and-beyond/)

5つのトレンドは下記の通りです。先に提示しておきますね。

Trend #1: Hybrid offices
Trend #2: Employee experience: redefined
Trend #3: Employee upskilling
Trend #4: Data-driven HR and people analytics
Trend #5: Diversity, equity, and inclusion (DEI)

早速、1つ目のトレンドを読み込んでいきます。

Trend #1: Hybrid offices(ハイブリッドオフィス)

A hybrid office is one of the hottest HR trends in 2022 that offers a versatile approach to organizing a workplace:

「ハイブリッドオフィス」は2022年に最も注目されるHRトレンドの一つで、職場をうまく構成する多様な方法論をもたらす。

オフィスワークとリモートワークを組み合わせて働くことを前提としたオフィスのことを、「ハイブリッドオフィス」と呼ぶようです。
席数や会議室の構成など「自在性」をもって可変させれらるようなオフィス設計が流行っているみたいですね。
こうした「ハイブリッドオフィス」が2022年以降のトレンドということです。

Companies are massively rethinking their real estate strategy, refusing long-term office rents and investing in spaces that’ll function as headquarters and premier locations.

企業は不動産戦略を大幅に見直し、長期的な賃貸契約は拒否するようになって、「本社機能」と「第一の場所」としての機能を果たす空間に投資するようになる。

オフィスが「皆が仕事をする場所」という役割から、単に「本社機能」および「第一義的なスペース」という役割に変更していくわけですから、広いスペースを長期に渡って高額な賃料で契約する、という「従来の不動産戦略」は見直しを迫られる、ということでしょうね。

オフィスを「ハイブリッド化」すると、基本的には「規模は縮小」されて「コストは削減」できるわけです。これに加えリモートワークによって「交通費も削減」できているので、基本的には利益率は改善しますね。
で、この改善された利益率(利益額)を享受できるのが基本的には「株主」になるはずなので、よくよく考えると「ハイブリッドオフィスは資本家に有利」な施策なのかもしれません。
ピケティ的世界観の「資本家と労働者の富の2極化」が、さらに加速するのかもしれません。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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