【vol.230】2022年6月に表出したHRトレンドTop5(面接質問)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き「HR」のテーマです。
以前にも取り上げていた「HR領域の2022年のトレンド」について、特にこの6月に焦点を当てたコンテンツです。
XREFというオーストラリアのHRコンサル&サービスプロバイダーのサイトから引っ張ってきました。

今回の記事はコレ

5 HR Trends Revealed in June 2022
2022年6月に表出したHRトレンドTop5
5 hot HR and recruitment topics trending in June 2022

5つのトレンドは下記の通りです。先に提示しておきますね。

Trend #1: Mentors and Career Paths: Is Guidance the Key to Retention?
Trend #2: Virtual Onboarding: The Human/Tech Balance
Trend #3: Diversity Analytics: Why DEI is More Than a Catchphrase
Trend #4: Revisiting Interview Questions: Are you Asking the Right Questions for Results?
Trend #5: Retention Bonuses: Rewarding Loyal Employees

今回は「Trend #4: Revisiting Interview Questions」を読み込んでいきます。

Trend #4: Revisiting Interview Questions: Are you Asking the Right Questions for Results?
(面接の質問の見直し:成果につながる正しい質問をしているか?)

In fact, 62% of HR executives believe that their company’s hiring managers are inconsistent in how they interview candidates

実際、人事担当役員の62%が、自社の採用担当者は候補者の面接方法に一貫性がないと考えている。

欧米でも「面接方法に一貫性がない」ことは問題視されてるのですね。
意外に「一貫性なくても全然OKよ」という感じかと思っていました。

で、今回の記事では「一貫性があり」「効果的な」面接質問を、会社として固定的に作成しておくことの重要性と、その作成ステップが示されていました。作成ステップは下記の通り。

 

1 Create a consistent set of interview questions that are used by all who are interviewing candidates
(候補者を面接する全員が使用する一貫した面接質問を作成する。)

2 Evaluate how well each candidate responds to those questions
(質問に対する各候補者の反応を評価する。)

3 At the end of each candidate’s interview, rate how well they answered.
(各候補者の面接が終了したら、どの程度うまく回答できたかを評価する。)

4 Assemble the scores. If there are many candidates with the same scores for certain questions, then you can change or eliminate those questions because they are not working well enough to help you differentiate between candidates
(スコアを集計する。ある質問で同じ点数の候補者が多数いた場合、候補者を区別するのに十分な効果がないため、その質問を変更または削除する。)

5 Tweak your questions for reassessment and repeat steps 2-4
(再評価のために質問を微調整し、ステップ2~4を繰り返します。)

 

上記のステップで「一貫性のある汎用的な面接質問集」を作成することが推奨されていますが、4番目の工程が重要だと思いました。

要するに「自社に応募してくる候補者の多くが同様の回答をするような質問」は有効ではない、ということですね。
面接とは「候補者の違いに着目すべきもの」というポリシーで一貫している質問集が良いのだと思います。

こうして出来上がった「候補者の違いにフォーカスできる」質問集を、全ての面接官が一貫性を持った面接となるように活用していく、という動きが「採用界隈」では盛り上がっている(欧米では)ということだと理解しました。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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