【vol.286】重要マーケティング用語109④

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に続き、2023年の「重要マーケティング用語109」というリストの中から「いつか役にたつかも」というものをピックアップしたいと思います。Intergrowthというサイトです。

今回の記事はコレ

109 Marketing Buzzwords to Know in 2023
2023年に知っておくべき、109のマーケティングバズワード
(https://intergrowth.com/marketing-buzzwords/)

※109個はあまりにも膨大なのですが、ざっと眺めてみたところ
・既に多くの人が知っていそうな用語
・あまりにもマニアックすぎる用語
も多く含まれていたので、109から厳選して見ていこうと思います。

今週は下記の2つ

■ Long-Form and Short-Form Content
■ Micro-Influencer/Nano-Influencer

早速みていきます。

■Long-Form and Short-Form Content(長文コンテンツと短文コンテンツ)

Long-form content refers to posts and articles that are more than 1000 words (2000-3000 on average).
Short-form content should have a target word count of 300–600 words.
While TL;DR (too long; didn’t read) is a trending response to many posts, long-form content is more likely to rank well, be shared, and bring visitors back to your site.
At the same time, short content does have its merits, especially on social media, where it’s hard to hold peoples’ attention for very long. Facebook posts, for example, tend to see the most engagement if they’re under 80 characters.

長文コンテンツとは、1000ワード以上(平均2000~3000ワード)の投稿や記事を指す。
短文コンテンツは、300-600ワードを目標ワード数とする。
TL;DR(長すぎて、読まなかった)は多くの投稿に対する最近の反応であるが、長文コンテンツは上位表示され、共有され、サイトに訪問者を呼び戻す可能性が高い。
同時に、短いコンテンツにもメリットはある。特にソーシャルメディアでは、人々の注意を長く引きつけるのは難しい。例えば、Facebookの投稿は、80文字以下で最もエンゲージメントが高まる傾向にある。

長文コンテンツと短文コンテンツの「実質的な定義」を初めて知りました。

Long-form content(長文コンテンツ):1000ワード以上
Short-form content (短文コンテンツ):300-600ワードの範囲
※文字数ではなくワード数

それぞれにメリットがあるよ、という話ですね。
適材適所的なことと理解しています。

上記の定義に加えてここでは「いつか役立つかも英単語」ということで、「TL;DR」を紹介します。

TL;DR(長すぎて、読まなかった)
「Too Long, Didn’t Read 」の略語で、「あの投稿/コンテンツ長すぎて読まなかった」というレスやつぶやきとして、redditなどの掲示板でよく見かけます。ちょっとしたdisですね。
「長すぎ、、、めんど、、、」的なニュアンスかと。

■Micro-Influencer/Nano-Influencer(マイクロインフルエンサー/ナノインフルエンサー)

Micro-influencers (10k–90k followers) and nano influencers (1k–10k) are valuable in marketing. By partnering with influencers in your niche, you can get your products in front of their audience.
According to Data Communications, 36% of millennials and 86% of Gen Z consumers prefer to see marketing content where an influencer discusses a product. So, it seems like we’ll be talking about influencers for a while to come.

マイクロインフルエンサー(フォロワー数10k~90k)とナノインフルエンサー(1k~10k)は、マーケティングにおいて価値がある。ニッチな分野で活躍するインフルエンサーと提携することで、その人たちの前で商品を紹介することができる。
Data Communicationsによると、ミレニアル世代の36%、Z世代の86%の消費者は、インフルエンサーが製品について語るマーケティング・コンテンツを見ることを好むという。というわけで、今後しばらくはインフルエンサーが重要であり続ける。

誰もが知るようなインフルエンサーでは無いけれども、ニッチなマーケットでフォロワーの大きな支持を集めるインフルエンサーが注目されているようです。
フォロワー数が1万〜9万のmicro-influencers(マイクロインフルエンサー)や、1000~1万のnano influencers(ナノインフルエンサー)くらいのインフルエンサーが「ちょうど良い」という感じで重宝されるようです。

Nano influencerが低単価で仕事を受託するトレンドが拡大していけばいくほど、結局インフルエンサー界はレッドオーシャン化して行きますね。
インフルエンサーを「メインの仕事」としてやっていけるほどにはお金にならない、という世界になっていくのでしょうね。。。
カウントダウン始まってる感じでしょうか。

「Micro-Influencer/Nano-Influencerがトレンドである」という話だったのですが、結果として
「インフルエンサーがコモディティ&デフレ化していく」という話に変えてしまってすみませんでした(笑)

 

著者の他の記事を見る


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
著者ページへ

感想・著者への質問はこちらから