「病院がだめなら、他の事業をすればいい」〜お医者さんは、なやんでる。 第73回 〜

第73回 「病院がだめなら、他の事業をすればいい」

お医者さん
お医者さん
ふう……ああやって数値で見せられると、さすがに気分が落ち込むな。とはいえ何をどうすればいいのだろう。
先生、どうされたんです。随分ふさいでらっしゃいますけど。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、確かあなたはーー
ご無沙汰しております。ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうだったね。……いや、今日は税理士さんとのミーティングだったんだけど、ここ数年の売上比較を出してくれてね。
それで落ち込んでらっしゃるということは、つまりーー
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ。自分が思っていた以上に売上が下がってる。週単位、月単位で見ていると大きな差には感じないが、年単位になってくるとね……。今日、5年前の売上と比べたんだけど、そのあまりの差に驚いてしまって。
保険診療に関しては全国的に縮小傾向ですからね。そもそも政府が医療費削減に向けて全力で動いているわけで。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
それはわかってるんだ。解決のキーが「自由診療」にあることもね。
仰るとおりです。売上というのは結局、「単価×人数(販売数)」です。国によって単価が決められている保険診療の場合、患者数を増やすしかありません。ともあれそれも簡単なことじゃない。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ。今後人口が減っていくのは間違いない。ましてこんな田舎じゃ、新規の患者を見つけるといっても限界があるだろうね。
ええ。ですから結局、「単価」を上げるしかないんです。そうなると必然的に「自由診療」という選択になる。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
とはいえ、今の患者さんたちが自由診療にそこまで価値を感じてくれるとも思えない。結局、このエリアじゃ自由診療も難しいということになる。かといって、今から都会に病院を引っ越すのも大変だし……。
なるほど。では、医療以外のビジネスを始めたらいかがですか?
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
は? 突然何を言うのかね。私は医者だよ?
もちろんそうですが、それ以前に「経営者」です。医師免許を持っているからといって、医療ビジネス以外をしてはいけないという法律はありません。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……まあ、それはそうだが。
5年前と比べれば、たしかに病院の売上は下がっているのでしょう。とはいえ、来年再来年に倒産するという状況ではないはずです。ではその期間を利用して、新しいビジネスを見つけてみるのも手ですよ。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……なるほど、先に手を打っておくということだね。
そういうことです。別の事業をすることでリスクヘッジになりますし、経営者としてのビジネス感覚も磨かれます。それで医療ビジネスが本当に厳しくなったら、新事業の方に舵を切ればいいんです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
大胆な意見に聞こえるが……よく考えたら世の中の民間企業はそうやってリスクを分散させているんだよな。
そういうことです。医者の前に経営者。その感覚を持てば打ち手はいろいろ見えてくるはずです!
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
経営者……か。自分がそうであることをちょっと忘れていた気がするよ。ありがとう、なんだか視野が広がったよ!

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医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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