“生粋の商売人”倉橋純一。全国18店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第31回 万代の報酬の考え方
前回のお話で「社長の給料までオープンにされている」と聞いて、またしても驚いたわけですけど。そこで今日は給与のお話をしたいなと。
なるほど。経営者としては常に考えている部分ですよね。
ええ。かく言う私は昔、社員に給料を払いすぎて会社が潰れたことがあるんですが、万代さんでは社員の給料に上限は設定しているんですか?
なるほど。そのランクによって給料が変わると。その年にものすごく活躍した場合は、飛び級のように何段階も上がったりするんですか?
評価制度の上限を超えるくらい優秀だったら、役員登用したり、子会社の社長をやってもらったりします。昔ワイキューブ時代に安田さんにお願いして採用した2人も、今では子会社の社長をやってもらってますよ。
おお、お役に立てたようでよかったです(笑)。ちなみに役員や子会社の社長ともなると、給料の上限はなくなるわけですか。
上限はないですけど、役員会議での決議が必要になりますね。社長である僕自身の給料ももちろんそうですし。
言われたことはないですけど、ダメって言われたらダメなんでしょうね(笑)。
なるほど(笑)。ちなみに賞与の原資が利益の10%ということは、つまり5億円の利益を出せば5000万円を賞与に回すということですよね。その10%というのはどうやって決めたんですか?
まずは利益の半分ぐらいを内部留保として次年度に使う感じで考えていて。というのも、万代のようなビジネスモデルだと、設備投資がかなり重要になってくるんです。店舗を作ってから売上が立つまでの時間にインターバルがあるので。
なるほど。金額ではなく、割合で決めている所がミソですね。
ああ、そこも重要ですよね。これだけ物価が上がっている中だと、現状維持だとなんとなく減額されたように感じてしまいますから。
まぁでも、どこで働くかを決めるのは働く人自身ですからね。報酬が高いところにいい人材が集まってくるのは当然だと思います。ちなみにもし、倉橋さんより活躍して、会社の利益を倍にするぐらい貢献するような人が採用できたら、自分より高い給料を払ってもいいと思いますか?
そうなんですか! じゃあ子会社の社長や役員さんから将来万代の社長になる人が出てくるかもしれませんね。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に18店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。