第83回 社長に直メールは送るな?

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/ 社長に直メールは送るな?

フリーランスとしての雇用契約を望む、某大手正社員のXさん(30代後半)がいます。

Xさんの勤める会社は単体での社員数が1万人を超え、グループ全体では10万人に近づく大企業です。

そんな大規模組織で働くXさんは、とても柔軟かつユニークな思考をお持ちの、優秀な方ですが、数年前からご自身の「働き方」について試行錯誤し、「社内フリーランス契約」も視野に入れて、様々な情報を集め、事あるごとに周囲にも「意思」を発信なさっていたそうです。

誰もが名前を知っている「大企業」にて「正社員」として活躍されている方が、どうして自ら雇用契約の見直しを求めるのか?

これには、共感する方と、まったく理解できない方と2極化するかと思いますが、

ある程度の準備を整えたXさんは、、

先日ついに、、

社長に対話の機会を求める「直メール」を送ったそうなのです!

ちなみにXさんは、部長や課長などの管理職ではありません。

ここまでの流れを、
(もちろん社名をお伏せして)
同規模の大手さんにお話ししたところ、、

・あり得ないです
・冗談でしょ?
・ウチなら殺されます
・上司が呼び出しくらってますよ
・次の異動があったら結果を教えてください
・わかった!社長の親族でしょ?

上記のようなコメントばかりをいただきました。

大手組織を知っている方は、この反応に「当然だ!」と思う方が多いのかと思います。

この件をきっかけに、webでもいろいろ検索してみましたが、

・大手で自社の社長にメールを送る際の注意点
・大手で社長に直メールを送るのはいけないことでしょうか?
・平社員がトップに直メール!すごい現場はこう作る!

などなど、
マナーや注意点の「ノウハウ系」、知恵袋などでの「相談系」、雑誌・書籍などの「ニュース系」と、とにかく多くのトピックに繋がりましたが、何れも「事件!」として取り上げているようなものばかりでしたw

さて、Xさんはと言うと。

なんと、近々、人事本部長などの幹部を交えて、社長との対話の機会が実現するとのこと!!

今後、どんな展開が繰り広げられるのでしょうか?

Xさんのますますのご活躍を願っております!

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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