このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/ギネス記録の裏側
“誕生40周年の節目”を迎えるローソンの「からあげクン」が“ギネス記録に認定”された背景には、単なる商品力以上に、“大手企業らしい現場の作法”が垣間見えます。完成されているようで、決して完成させない——この絶妙なバランス。
この構造は、日清食品のカップヌードルや、セブン-イレブンの商品開発にも通じます。表向きは「定番を守る」ですが、裏側では「細かな改良や限定企画」が絶えず積み重なっています。
そして興味深いのは、その変化が“いかにも会議で決めました”という形ではなく、日々のやりとりの中から生まれている点です。
たとえば現場では、「前と同じでいいよね」という一言の裏で、「ただ、この味だけ少し調整しませんか?」「この売り方、ちょっと変えてみますか」といった小さな提案が交わされています。
強い否定も、大げさな改革もない代わりに、静かに“昨日と違う今日”が更新されていきます。
多くの大手企業では“前例踏襲”が基本です。それ自体は悪ではなく、品質や信頼を守るための“重要な仕組み”でもあります。ですが、本当に強い組織は、その前例の“余白”を使って変化を続けています。
「からあげクン」がこれまでに展開してきたフレーバーは、なんと“430種以上”。この数字こそが、小さな変化を積み重ねてきた証といえるでしょう。
変革はいつも派手とは限りません。
むしろ、「何も変わっていないように見えるのに、なぜか飽きられない」。そんな状態をつくる日々のやりとりこそが、大手企業が長く支持され続ける理由なのであります。


















