其の弐 青年のため息がもたらした

パンダ侍が斬る 其の弐

 安田からの紹介。「パンダ侍とは?」 

女性と出会うことは稀有な私ですが、こんな面白い人がいたのか!と初対面で衝撃を受けた女性。それがパンダ侍の小野ゆうこさんです。ものの見方が面白い、表現の仕方が面白い、そして彼女が作った「イノベーションカード」がこれまた面白い。ということでイノベーションカードを使ったコンテンツを書いてください!とお願いしました。(イノベーションカードとは?

 のコンテンツについて 

このコンテンツはその日のお題から始まります。たとえば「めがね」というお題に対してパンダ侍さんが「イノベーションカード」を一枚引く。するとそこには「違う場所に置いてみる」というメッセージが。「めがね×違う場所に置いてみる」というテーマでパンダ侍があなたの先入観と思考を斬りまくります。

「青年のため息がもたらした」
本日のそもそも:ネクタイ

同じようなスーツを着て
同じようなネクタイをして
同じような仕事して
ずっと生きていくのかなー。

とス◯バで隣り合わせた
青年たちが話している。

ボーナスもらったら
やめようかな。
先輩が誘ってくれてる話があるんだ。

と前髪をくりくりを
指でいじくりながら
青年が言う。

先輩の会社に
遊びに行ってきたんだけど
すげー自由でいいだよね。
ネクタイなんてしてないし。

むむむ。ネクタイ?
青年よ、勝手ながら
ネクタイのそもそも、

パンダ侍、
ふんわりズバッ!と
斬らせていただきます。
ゴゴゴゴゴゴ。。。

イノベーションカードが知らせる


本日の斬り口:何を約束する?

ネクタイ。。。
尻尾が反応して
そもそもを引き受けたが
拙者、ネクタイをしたことなし。

ひとまず、今回の斬り口、
イノベーションカードをササッっと。

何を約束する?ですと。。。
ネクタイは何を
約束しているのか。

青年の言っている
文脈から読み解くと

ネクタイは自由ではない感じ

ということか。

確かにギュッと
首に締める帯

と思うと、その苦しさは
容易に想像される。

首がギュッとなる

ことでネクタイが

労働者を生かさず殺さず

という約束をしてるなら、
恐ろしいでござるな。

ーーーー
しかし、首を
締めつけられるものが
時間に耐え
歴史を紡いでいるのだから
何かがある。

中国の始皇帝の墓に
埋められていた
兵馬俑(へいばよう)を
見たことがある。

兵士たちは首に
布をまいていたなー。

この首布は

俺はこの軍に従属しとる!

という目印だという。
誰に仕えている漢(おとこ)
なのかを発信しているのだ。

ヨーロッパでは

無事に戻ってきて

という想いを込めて
女子たちが
戦地に赴く恋人や夫に
自分の着ている服の一部を
渡し、これを首に巻いたという。

戦場に向かうとき、
首に巻いた布を
移り香とともに
グッと握りしめたであろう。

ーーーー
ヨーロッパの
王様や貴族たちの
序列的主張が
ネクタイだと
思っていたが、

想いを伝える

という役割を
果たしているのであった。

どうせ、みんな同じ

という決して
楽しいとは思えない
思考パターンの
酔いから覚めて

自分は何者か

という想いを
表現する媒体として
活用できるのだ。

拙者の知人の
営業マンは、

鯵の開きなどの
オモシロネクタイで
お客に

1度会ったら
覚えてもらう

という闘魂戦術で
ネクタイを
記憶パンチ装置として
使っている。

ーーーー
ネクタイってやつは
スーツと連携し
Vゾーンを演出する
殿方ファッション
アイテムの域を超え、
メッセージを届けられる。

ネクタイのそもそも、
それは、

想いをかたどれる表現媒体

でござる。

拙者は、自分の毛皮だけで
十分でござるよ。さらば!


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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