其の七十七 お店ってなに?

イノベーションカードが知らせる

本日の斬り口:みんなが欲しがるものは?
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誰もが、1つくらい
なんとなく
足を運んでしまう
お店があるのではないだろうか。

いわゆる

定番の店

だ。それが

レストラン
居酒屋
マッサージ
美容院
床屋
アパレル
カフェ
本屋
家電
八百屋
肉屋
手芸

などカテゴリは
いろいろあるけど、

自分がなんども
足を運ぶ

というのは、
別段、これといった
特別なところがない店がある。

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個性とは

際立つ

ものだと思いがちだが
目立ったり、際立ったり
だけが個性ではない。

心地がいい
無難で安心できる
賑やかで元気がでる

など、なにか自分の
心の中にあり続ける
それも個性だ。

個性を

出そう!

と力をかけ
それを伝える店もあるし、
別段出そうとしなくても
それが伝わる店もある。

店とは、一体なんだろう。

なぜ拙者たちは
そこに向かうのか。

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拙者が幼いときに
生息していた地域に
3つの駄菓子屋があった。

それぞれABCと
呼ぶことにしよう。

Aは

あたしは子供が嫌いなんだよ!
静かにしな!

を5分に1回は言う
細身のおばあさんが
店主の駄菓子屋。

Bは

塾の子たちがかわいそうだ
いつでも呼び鈴を押しなさい

と、22時くらいに
ピンポンしても
快く店を開けてくれる
親父さんが店主の駄菓子屋。

Cは

わたしは子供のとき
これが嬉しかったから

とミニもんじゃ、おでんが
食べられ、たいてい笑顔の
おばちゃんが店主の駄菓子屋。

と3つの駄菓子屋があった。
置いてある商品は同じだ。

ーーーー
Aは通学路沿いの
いい場所にある。

帰り道、買い食いは
禁止と言われつつも
ランドセルを隠して
家に帰ったふりをして
多くの男子が寄っていた。
店はごちゃごちゃしている。

5分に1回、
店主が

あたしは子供がきらいなんだよ!
静かにしな!

って言われても、

へーい

とか、店主と一緒に

おれも、きらーーーい!
おばちゃんが一番うるさーーーい

とか言い返して、
賑わっていた。

Bは通学路から
ちょっと離れているが、
自転車で塾通いの子達が
夜、寄っていて、
シャッターがおりた
店のなかで、
静かに食べたり、
親父さんと話したりしていた。

昼は、近所の
マンション住まいの
子供たちがいた。
店内は明るく、整頓されていて
すぐに何がどこにあるか
わかりやすい。

Cは女の子たちに
人気があった。
笑顔で、もんじゃをつくる
おばちゃんに、
学校のことや
親のことを愚痴ったり
テストの点数を
報告したり。

お店のとどまり、
いろいろ買って
食べながら、
人生相談する店だった。

ーーーー
店って、

店主の考え

が現れるが、
やはり、それに
呼応する人が
集まる。

店主と
それに呼応する人の
起こす渦巻きが

でござる。
だから、

客をみれば
店がわかる

のだし、

店をみれば
店主がわかる

のだ。

拙者たちは
このみんなで起こす

渦巻き

に巻き込まれにいき、
そして、その
渦を起こす要素として
他を巻き込んでいるのでござる。

ーーーー
ってことで
お店とは、商品やサービスを販売する場ではない。

お店とは

 

そこに集う人が作り出す渦巻き現象

 

でござる。

拙者、街に愛される洋食屋が好きでござるよ。

 

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パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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