其の七十九 チョコレートってなに?

イノベーションカードが知らせる

本日の斬り口:なぜ解決したいの?
ーーーー

なぜ、解決したいの?

か。。。

チョコレート
解決

と2つのキーワードを
拙者、クルミ大の脳みそに
放り込んで、

プオーーーーン

とすると、
出てきた、出てきた。

チョコレート2020年問題

これは、全世界の
チョコレート消費量が
原料となるカカオの生産量を
越えてしまい、

世界的にチョコ不足

になる恐れが
拙者たちが、
モグモグ、板チョコなどを
頬張っているときも
ささやかれていたのでござる。

ーーーー
このチョコレート不足問題は

表面的なわかりやすい話題

に過ぎず、もっともっと
根本を見ていくと、
そこには、

カカオ農家が食べていけない

という現実があった。
カカオ農家で、

チョコレートを見たことない

という人たちは
珍しくないという。

育てても、自分たちの
腹の足しにはならない。
タバコ、ゴム、コーヒー栽培と同じ、

換金作物

だからだ。
自分たちで食べないものを
一生懸命栽培している。

しかし、取引額が安い。
なぜなら、カカオは
発酵しないと使えないのだ。
だから、賃金が安い。

賃金が安いということは
子供たちを育てる、
十分な稼ぎが得られない、
ということ。

栽培を維持するため
人を雇うなど投資もできない。
だから子供が労働力として
かりだされていたり、

生活のために
人身売買される
というまったく甘くない
苦すぎる現実が、

世界的にチョコ不足

の裏側にあった。
ーーーー

世界中の人にチョコレートを

という課題解決のために、

カカオはつくってもチョコは知らない

生産者の課題を
生み出すことになった。
このままでは

いかん!

とチョコレートを
つくる企業や
支援団体が
生産者の現場で

発酵させることで
付加価値をつけて
売れるようにする

ことや、

生産者に適切な利益が
届くように、
生産から製造、販売までを
1本につなぎなおす

などの活動をし、
課題を解決しようと
取り組んでいる。

ーーーー
課題解決が、
新たな課題をはらみ、
そしてその解決が、
また別の課題を生む。

といった、
課題の

底なしマトリョーシカ

はチョコレートのみならず
近代社会を生きる人間に
ついてまわる。

いつまでたっても
課題の渦から
出ることができない。

そんな人間の
ポンコツぶりが
チョコレートからも
露見するのでござる。

本当の解決

とは何だろうか?
ーーーー
そもそもチョコレートは
特別な飲み物だったでござる。

紀元前、古代メキシコで

 神の食物

と言われていたカカオ。
皇帝の飲み物だったカカオ。

それがメキシコに遠征した
スペイン人によって
戦利品として
ヨーロッパに渡った
カカオ。

未知の味は、
ヨーロッパ全土に
広がり、飲み物として
愛されるようになったカカオ。

もっと飲みやすくしたい

とカカオがココアになり、
ココアになったことで、
蝋燭職人の技術で
飲むココアから

食べるチョコレート

に変化する。
加工しやすくなり
運びやすく、
世界に流通していく。

いま、拙者の生息地の
近所では、

神の食物

がスーパーで
売っている。

ちょっと歩いて
小銭を出せば

神の食物

を買い、
それを食べることが
容易にできる。

神の食物を
食べているのだから
ちょっとは
神らしく

次の課題を生まない解決

を創造したいものでござるね。
ーーーー
ってことで
チョコレートとは、カカオからつくるあなたが癒されるスイーツではない。

チョコレートとは

 

世界を知ることそのもの

 

でござる。

拙者、カカオ成分が多い苦くて酸っぱいやつは苦手でござるよ。

 

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パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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