「顧客をタイプ別に分類する上司に違和感があります」【読むPodcast | ゲリラマーケティング】

第471回「顧客をタイプ別に分類する上司に違和感があります」
という若手営業マンからのご質問。
果たして正しいのはどちらなのでしょうか。

栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

自動車免許を取りにいっています!金子亜佑美です!

安田

安田佳生です。

栃尾

もう仮免終わったの?

金子

まだです。ぜんぜんまだです(笑)

栃尾

あ、そうなんだ。

金子

まだ第1段階です。はーい、がんばりまーす。

安田

免許持ってなかったんですね。

金子

免許持ってません!楽しみ。

安田

まあ、いらないっちゃいらないですよね。私も都内に住んでると車は乗らないですもん。

金子

あ~、うん、都内じゃ乗らないですよね。

安田

こんど沖縄に遊びにいくので、ちょっと練習のために車借りたんですよ。もう1年以上車乗ってないとさすがに怖いんで、

金子

おお。

安田

で、ご近所回って帰ってきたら、「こんなちょびっとしか乗らなかったんですか!?」ってレンタカー屋さんに言われてしまって。

栃尾

(笑)

安田

「ガソリン代いりません」って言われちゃいました。

金子

わあ(笑)

栃尾

たしかに。だいたい借りたら遠出するでしょうからね。

安田

そうですよね(笑)

金子

(笑)

安田

じゃあ、いきましょう。

栃尾

はい。えーと、今回のお便りは20代の営業の方からいただいております。安田さん、栃尾さん、金子さん、こんにちは。

安田

こんにちは。

金子

こんにちはー。

栃尾

こんにちはー。いつも楽しい時間をありがとうございます。毎回楽しみにしています。質問ですが、私は現在、営業職に就いております。上司とお客様のところへあいさつ回りなんかをすると、「あの人はこういうタイプだから、こういう営業をするといい」とアドバイスをもらいます。そんなとき、いつもモヤッとします。他人をタイプ別にし営業の戦略を立てるということに、モヤッとするのです。私は他人を自らの物差しで推し量ることは極力しないように心がけております、というよりも、できないものと考えております。「タイプ別にして大枠で捉える」と上司は言いたいのでしょうが、はたして営業として適した考えはどちらなのでしょうか?お三方の考えを聞かせていただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。ということです。

安田

なるほど。「お三方」って書いてあるんで、じゃあ、まずはお二方から。

栃尾

はい。どうしますか、亜佑美さん。

金子

はい、じゃあ私から。わかるなーと思ってたんですけど。営業っていう業種自体が推し量るような業種なのかなあって、ちょっと思ってて。結局、相手を思ってないと、どういうふうに対応していいかわかんないから、大枠でも捉えることができてたらいいのかなって思ってたんですけど(笑)。私は上司のお話を聞いて、なんか……そのー……やります。

安田

なるほど。上司に1票と。

金子

上司に1票。

安田

はい。先生は?

栃尾

私、先生じゃないんじゃないんですか(笑)

金子

あ、社長か。

栃尾

私は細かい内容を聞かないと、どんな印象を受けるかわかんないな、と思ったんですけど、つまり、相手に合わせるっていうことは、良いことだと思うんですよね。相手が言われたくないことを言っちゃったらまずいし、たとえば言ってほしいことを言ったほうが営業としてうまくいくし、お互いウィンウィンだと思うので、そっちのほうが良いと思うんですけど、たとえば「話を聞かないタイプだから」とか、逆に先入観になっちゃうような、あと、人を4分割ぐらいしかしてないとか、そういう簡単なこととか、ちょっとネガティブなこととかだったら、たしかに、そういうのはちょっと嫌だなあと思いますね。だから、「こういうタイプだから」みたいなのの内容によるのかなと。先入観っぽくなくて、相手を慮るみたいな情報であれば、そういうのは上手に利用していくほうが良いのではないかなという印象を受けました。

金子

んっ!

安田

なるほど。

栃尾

いかがでしょうか?

安田

もう完璧すぎて、私の言うことがなくなってしまいましたが。

栃尾

そんなことないですよ(笑)

金子

間違いない。間違いない。

栃尾

そんなことないです(笑)

安田

本当に上司さんのメッセージが詳しく書かれてないんでわかんないんですけど、栃尾さんのおっしゃってるように、ものすごい浅いアドバイスだったら、たしかにいまいちですよね。でも、シミュレーションは必須じゃないですかね、営業にかぎらず。

栃尾

あ~。

金子

はい。

安田

「こういうタイプ」「こういうタイプ」「こういうタイプ」と3つぐらい用意しといて、「もしこういうタイプだったら」とか、おそらくこうやって準備していっても、そのとおり、うまくいかないんですよね。

栃尾

うんうん。

金子

そうですよね。

安田

そうやって学んでいって、どこがちがったのかっていうことを修正しながら、うまく、無駄なく、わかりやすく、相手の購買意欲を高めていきつつ、相手の安心感をアップしてあげるみたいな。

栃尾

うん。

安田

「相手のタイプを決めずに、相手を受け入れる」といえば、良い言い方ではあるんですが、なかなかね、現実としてむずかしいと思うんですよ。出たとこ勝負みたいな感じで、相手に合わせて、そこで変幻自在に受け答えするなんていうのは、相当なレベルにならないとできないんで。私も、まあ、いまは初対面の営業とか、お客さんと会うこととか結構慣れましたけど、だから、あんまり事前に準備はしなくなりましたけど、でも、やっぱり、ある程度のシミュレーションはしますね。

栃尾

ふーん。

金子

うんうん、そうですよ。

安田

人間のタイプで分けるっていうよりは、なんていうんでしょうね、会話をシミュレーションするっていうね。成りゆきをシミュレーションするっていうか。

栃尾

なるほど。

安田

そのとおりにいかないんで、「どこから予想が外れたのか、なぜ外れたのか」っていうことを考えて、微調整をくり返すということで成長するのかなと思いますね。

栃尾

ふーん。

金子

うん、そうですね。

栃尾

安田さんはいま、お客さんの相談を受けるみたいなお仕事が多いと思うんですけど、実際、シミュレーションをするっていうのはどういうケースですか?営業もなさるんですか?

安田

営業っていうのをどう捉えるかによりますけど。

栃尾

あ~。

安田

私は、私と会った方がなにかしら仕事を頼みたくなってくれるんであれば、やってる行為は営業なのかなと思います。

栃尾

あ~。

安田

「言われたものを売る行為」っていうイメージがありますけど、そんな感じでもないですかね。相手の方の課題とかを聞いて、その場で解決できるスキルはだいぶ上がりました。だけど、一応自分なりに「こういう課題と、こういう課題と、こういう課題を持ってこられる可能性はあるよなあ」っていうところを考えて、その仮説が外れたときには、「なんで外れたのか」とかいうことも考えますよね、やっぱ。

栃尾

なるほど。

金子

うんうん。あんまり感情で「良い」「悪い」「人間としてどうなのか」みたいのを考え始めると、営業って、ちょっとむずかしいんじゃないかなって思ったりするんですよね

安田

「他人を自らの物差しで測る」ということと「営業の戦略を立てる」っていうのは、また別かなっていう気がしますけどね。

金子

うんうん。

栃尾

なるほど。

安田

人は人なんで、自分が「こっちが正しい」と思っても、べつに違法なこととかでなければ自由ですからね。

金子

うーん!

栃尾

うんうん。

安田

それはその人を尊重してあげれば良いと思うんですが、営業だったらば、自分が持っている商品とかサービスをよく理解いただいて、相手がちゃんと買うかどうかを選べるように情報を与えるとかいう、そういう仕事もあるわけで。営業にかぎんないですけどね。

金子

まあ、そうですね。

安田

そこは他人を物差しで測るというよりは、ある程度、相手の欲求とかタイプとかに合わせて、逆に、なんていうんでしょうね、相手に合わせて提案の仕方とかプレゼンを変えるための、ある程度の相手のシミュレーションというかね、予測というか、それは必要じゃないですかね。

栃尾

そうですねえ。「その場ではムスッとしてなんにも言ってくれないのに、実はすごい気に入ってた」みたいなことがあったとすると、事前にそういうタイプだと知ってるかどうかによって、ぜんぜんちがいますもんね。

金子

うん。

安田

そうですね。ただ、栃尾先生のおっしゃってたように、「あの人はすぐに値引きしてくるから」みたいな感じで、最初からそういう結論を決めた薄いアドバイスなんであれば、それは「はいはい」と聞きながら、自分でもうちょっと深い戦略を立てていったら良いんじゃないですかね。

金子

見下すような感じとか、安田さんがおっしゃったように浅はかなタイプ分けみたいのは、ちょっと、たしかに嫌ですよね、なんか。もっとお客さんを尊重して営業したいなという、自分だったら思いますけど。。

安田

そうですね。

栃尾

はい。

金子

うんうん。

安田

だけど、営業にも、人生にも、絶対シミュレーションは必須だと思います。

栃尾

人生にも?

安田

人生にも、はい。普通の結婚生活とかデートするときとかも、そうなんじゃないですかね。

栃尾

たしかに(笑)

金子

(笑)

安田

ね。なんも考えずにどっか連れていかれても、っていうね。相手を喜ばそうと思ったら、ある程度考えると思うんですよね。「こういうタイプだから、こういうことをやってあげたら喜ぶかなあ」みたいな。

栃尾

たしかに。

安田

一緒だと思いますけどね。

栃尾

うんうんうん。

安田

はい。ということで、先生のおまとめを。

栃尾

デートにシミュレーションが必要なように、営業もシミュレーションがあったほうが良いでしょう。ということですかね。

安田

すばらしい。

金子

うん。

栃尾

(笑)

安田

ということで、本日は以上です。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございましたー!

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2021年10月6日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから

*Spotify、Google Podcasts、Apple Podcast、iTunes、Amazon Musicでも配信中!


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
emitochio.net

 

 

 

金子亜祐美
プロフィールはこちらから

 

感想・著者への質問はこちらから