
こんにちはー。安田さんがよくツイッターで言っておられる、「まずは売ってみる、小さい商いから始めてみる」というのを真剣に考えている、いまは雇われの事務員です。商いのあり方について質問します。私の職場の近所にとてもおいしいパン屋さんがあります。サンドイッチがおいしくて、2つも3つも食べたくなる、そんなパン屋さんなのですが、昼に買いに行くと忙しいせいか、レジの店員がものすごく態度が悪く、不機嫌な空気をまき散らしています。

「もう買うもんか」と思うものの、パンのおいしさにまた行ってしまうのです。一方その近くに、何度食べても味はいまいちなのですが、店主らしいおばちゃんにはなかなか味があり、会いに行ってしまうという中華料理屋があります。「モノはとてもいいけど雰囲気最悪」というお店と、「モノはいまいちだけど気分はいい」というお店、どっちがつづけていけるお店となるでしょうか?私が商いを始めるとして、モノか、サービスか、雰囲気か、どれもいいに越したことはないけれど、なにが大事かを知りたいです。よろしくお願いします。

なので、えーと……まあ、味もいまいちだと困りますけど(笑)もうちょっとサービスとか雰囲気とか、そちらのほうががんばれそう、かな。だから、どっちがお店としていいかというよりは、「自分がどちらに向いてるか」とか「注力しやすいか」みたいなことで、「自分なら」ってことで考えますかね。

はい。「味がおいしいから、対応はいまいちだけどいいや」って言う人はあんまりいなくて、おばちゃんはいい人だけど、まずいと来ないし、やっぱり両方求めるんですよね。「味もおいしいし、店の対応もよくないとだめだよね。金払ってんだから」っていうのがあって。だから日本の商売は、どんどん儲からなくなるんだと思うんですよ。

そう。たとえばIKEAとか行くとぜんぜん接客してくれないし、組み立てるための道具なにが必要とかも教えてくれないから、帰ってみたら「手作業でこんなの組み立てられないぜ」みたいなのがあったりするんですけど。

まあ、だからバランスなんですよ、サービスと、クオリティと、それから価格。これをぜんぶやろうとするとなんで失敗するかっていうと、まあ、儲からなくなるっていうのがひとつなんですけど、もうひとつは、それでも儲かる程度にやろうとすると、ぜんぶが中途半端になるんですね。

だから商品も、まあ、悪かないけど、べつに商品では行かないし、サービスも悪かないけど、サービスだけで選ぶほどじゃないし、値段もべつに安いってわけじゃないし、みたいな。だから、値段でいくんだったら「とにかく安い」と。「とにかく商品クオリティが高い」とか、「とにかくサービス抜群」とかでいかないといけないんですけど、重要なのは、他が0点でいいわけじゃないってことなんですよ。

まあ、でも基本的には、自分がもっとも得意とするところ、栃尾さんだったらば、クオリティよりはサービスのほうに寄せたいのかもしれませんし、金子さんは、サービス・接客よりは、商品力を上げるほうに寄せたいのかもしれませんし。

理解してもらうってことが大事で、「なんでこんなに値段がどうしても高くなってしまうのか」とかですね、「レジでは、どうしても忙しい時間は丁寧に対応できないけど、この価格を維持するためなのでご勘弁ください」とかですね、理解してもらうことが大事で。

(笑)モノかサービスか雰囲気かで聞いていただきましたけども、値段という尺度をもう1個入れたほうがいいなということと、あと、なにか偏りが必要で、偏りの低い部分はちゃんとお客さんに伝えましょう。っていう感じで、ちょっと長めになりましたが、そんな感じでどうでしょうか?(笑)
*本ぺージは、2022年5月4日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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