其の十二 夫婦ってなに?

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:なぜあなたがやるの?
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夫婦。。。

そーいえば、
先週、拙者の
人間界における仲間が
入籍したでござる。

仲間たちは
みんなこぞって

おめでとう!!!
末永くお幸せにねー!!!

と祝福の言葉を
紙吹雪のように
ドバドバーって
まいていたでござる。

夫婦になる

とは、目出度いことの
ひとつなのであろうが、
今回のイノベーションカードは

なぜあなたがやるの?

でござるか。
なんでかなーーー。

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笹薮でごろごろ
でんぐり返しを
してたころ、
人間界の本を
読んでいた。

そのひとつに

オー・ヘンリー

の短編集がある。
その本に、

賢者の贈り物

という物語が
載っていた。

かいつまんで
てきとーに
まとめると、

貧しい若い夫婦がいて、
互いに、

クリスマスプレゼント

を買うために
お金を工面する。

夫は、祖父からもらった
大事にしている懐中時計を
質にいれ、
妻の美しい髪のために

鼈甲の櫛

を買う。

一方、妻は
夫が大事にしている
懐中時計を服に吊るす、

プラチナの鎖

を買うために、

自分の美しい髪を
ばっさり切って、
髪を売る。

ってことで、
完全に行き違いの
贈り物になってしまうのだが、

この行きちがいは
愚かなことだけど、
これこそ
最も賢い人たちの
贈り物なんだ。

とゆーよーなことで
結んでいたと思う。

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相手を思いやることで
自分の大切にしているものを
手放す。

って話しなのだが、

なぜあなたがやるの?

とこの若夫婦が問われたら
なんと答えるだろうか。

もうひとつ、
夫婦というと
拙者のクルミ大の
脳内に自動再生されるのが

談志の芝浜

でござる。

腕はいいけど
酒好きで
うだつがあがらない
魚屋の行商の夫。

ある日、大金を拾う。

しめた!!!

と思い、仲間集めて
どんちゃん騒ぎ。
あくる日、目を覚ますと
女房が怒ってる。

大金なんてないよ。
夢でもみたんだろ。

と言われ、

まずいっ!!!

となって
酒をやめて、
一生懸命
働きはじめる。

3年後、行商から
店を持つまでになり、
暮らしも楽になった。

その大晦日の晩に、

大金は拾ってたの。
大家さんと相談して
役所に届けたの。

拾った金を
横領したら
あんた、打ち首だよ。

嘘ついてごめん。
あんたに
真人間になって
ほしかった。

と事の真相を
打ち明け、
夫もこれに感謝する。

って落語。

この夫婦にも

なぜあなたがやるの?

って聞いたら、
なんて答えるだろうか。

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自分のために、
何かをしてくれる。という
外向きの矢印を、

自分に何ができるだろうか、と
内向きの矢印にしていくことが、
夫婦という
縁なのかもしれない。

そもそも、夫婦とは

思考の矢印を反転させる修行相手

でござる。

拙者は、風来坊な生き方がお気に入りでござるよ。さらば!


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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