儲かると楽しいの関係

儲かるから楽しいのか。
楽しいから儲かるのか。
この順番がとてつもなく大きな
意味を持つ時代になった。
そう、時代は変化したのである。

だが時代が変化したにもかかわらず、
変わらないものもある。
それは社長の価値観だ。
過去も現在も、経営者の楽しいは
「会社の儲け」と直結している。

会社が儲かるということは、
自分の経営がうまく行っているということ。
さらには、その儲けによって
一番潤うのが社長だということ。
ゆえに、会社が儲かると社長は楽しいのである。

ここで気をつけなくてはならないのは、
その価値観が社員とはズレているという現実。
その認識を持てない経営者は
これから苦しむことになるだろう。
会社が大きくなっても、儲かっても、
社員は楽しくないのである。

そんなバカなことがあるか!
と怒りたくなる人もいるだろう。
儲けは社員にも還元しているし、
会社の成長が嬉しくないはずがない。
そう主張したくなる気持ちはよく理解できる。

だがどんなに否定しようが、
事実は事実としてただそこに存在するのである。
会社が大きくなっても、どんなに儲かるようになっても、
楽しいのは社長だけ。
社員はちっとも楽しくない。
まずはこの事実を受け入れなくてはならない。

ここで社員に文句をいうのは筋違いである。
それは台風や地震に文句を言っているのと同じで、
まったく意味をなさない。
大事なのは起きた事実に向き合い、
きちんと対処すること。
それ以外には方法がない。
時代はもうすでに変化したのである。
ならば、その変化に対応するしかない。

だったら別に、社員に楽しんでもらわなくてもいい。
もしそう割り切るのなら、
社員がいない会社を目指すべきだ。
楽しくない会社からは、
この先どんどん人が離れていく。
社員がいなければ売上も利益も生み出せない。
そういう会社にとって、
これは避けて通ることのできない命題なのである。

売上目標や利益目標を掲げ、
それを達成し、みんなで祝う。
達成して褒められた社員は楽しそうだ。
だがその楽しさは長続きしない。
何のために働いているのだろうかと、
だんだん虚しくなっていく。
それが正常な反応なのである。

これからもずっと儲けたいのであれば、
順番を入れ替えなくてはならない。
社長の仕事は会社を大きくすることではなく、
今いる社員を楽しませることなのだ。
楽しませれば楽しませるほど人が集まり、
会社が大きくなり、結果的に儲かるのである。

 


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どうすれば企業は生き残っていけるのでしょうか。私は今後、中小企業の経営は二極化していくと予想しています。それは「人を雇い続ける経営」「人を雇わない経営」です。

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