庭師でもない。外構屋でもない。京都の老舗での修業を経て、現在は「家に着せる衣服の仕立屋さん(ガーメントデザイナー)」として活動する中島さん。そんな中島さんに「造園とガーメントの違い」「劣化する庭と成長する庭」「庭づくりにおすすめの石材・花・木」「そもそもなぜ庭が必要なのか」といった幅広い話をお聞きしていきます。
第18回 ガーメントデザイナーが考える「庭の境目」

確かに我々は、塀や壁で塞いでしまうようなことはしませんね。でもかといって、すべて吹きさらしにするわけでもありません。一部に目隠しとなるような木を植えたり、高低差を使って自然な境界を作ったりするわけです。



確かにボサボサになっている生垣はよく見かけますね。そういう状況になってほしくないからこそ、手間をかけてでも自然な目隠しを実現しようとすると。

ああ、なるほど。それでいうと、敷地の境界線として低く石やブロックを積むことはありますよ。でも確かに、明確に境界がわかるようなものではないかもしれません。


ああ、なるほど。自分の家がすごく広く感じるわけですね。そう考えると、隣の家も同じく塀がない方がよりよい気もしてきます。「庭は囲まれているもの」という認識が、今日だけで随分変わってしまいました(笑)。
対談している二人
中島 秀章(なかしま ひであき)
direct nagomi 株式会社 代表取締役
高校卒業後、庭師を目指し庭の歴史の深い京都(株)植芳造園に入社(1996年)。3年後茨城支店へ転勤。2002・2003年、「茨城社長TVチャンピオン」にガーデニング王2連覇のアシスタントとして出場。2003年会社下請けとして独立。2011年に岐阜に戻り2022年direct nagomi(株)設立。現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。