コンセプト

コンセプト

何かが欲しくなったとき、
現代人はその商品をまずネット検索する。
売っているお店を調べ、
商品の内容を確認し、価格を比較する。
この時点ですでに価格競争は始まっているのだ。

ひとたび顧客が商品を探し始めたら、
そこにあるのはもはや条件争いのレッドオーシャンである。
どんなに知名度が高くても、どんなに美辞麗句を並べ立てても、
価格競争力のない会社はこのマーケットで勝つ事は出来ない。
顧客が求めているのはイメージではなく条件なのだ。

では、この価格競争から脱出するにはどうすればいいのか。
端的に考えればその方法はひとつしかない。
顧客がまだ欲しいと思っていない商品を販売するのだ。
まだ欲しいと思っていない商品。
果たしてそんな商品を売る事は可能なのだろうか。

実は人間というのは「自分が何を欲しいのか」を、
ほとんど自覚していない生き物なのである。
特に現代のように物質的欠乏感がない時代に育った若者は、
欲しいものを尋ねられても答える事が出来ない。
実際に街頭インタビューをしても、
「特に欲しいものはありません」という答えしか
引き出す事は出来ない。
それを聞いてほとんどの人は
物が売れない時代なのだと勘違いしてしまうのだ。

だが彼らは決して購買活動をしないわけではない。
何が欲しいのかを、まだ自覚していないだけなのだ。
だから彼らの買い物は偶然の出会いからスタートする事が多い。
たまたま聞いた話や、たまたま見た映画、
たまたま目にした商品。
その刺激によって「欲しいのスイッチ」が入るのだ。

このスイッチを意図的にONにする活動が・・・

『[安田佳生メールマガジン] 2014.11.26 コンセプト』より引用

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