“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第128回 利益が増えても「不幸な会社」になってしまう理由

ただ一方で、経営者としては規模を拡大して「会社全体の利益」を増やしたい欲求もあるじゃないですか。それでいうと、倉橋さんは「1人当たり利益」と「会社全体の利益」、どちらを大きくすることを意識してますか?

僕はやっぱり「会社全体の利益」を重視していますね。広報がいて、工事部がいて、現場がいるというように、役割が分かれているので、1人いくら稼いだかって明確に出しにくいんですよ。だから「個人の成績」として数字を追求させることはあまりしません。

そうなんです。個人の数字を追わせると、例えば「自分の店の在庫を他店に渡したくない」みたいなことが起きるんです。全体で見れば売れる店に移動させたほうがいいのに、自分の成績が下がるからって囲い込んでしまう。

私もそう思うんです。少ない人数で同じ利益なら、1人当たりの収益が大きいから給料もたくさん払えるし。でもそういう会社が拡大路線を取って、社員を10倍の1万人にして、その結果利益が110億になりました、みたいなケースもあるじゃないですか。確かに10億も利益は増えたけど、社員を10倍にしてまでそうする必要があったのかと思うわけですよ。

いずれ成り立たなくなると思いますよ。そもそも本来は、事業としてしっかり利益が出る仕組みがあって、そこに人を投入するからさらに利益が大きくなるわけじゃないですか。人を採用することで利益率が薄くなるなら、それは増やす意味がない。

スケールメリットが効いてないってことですよね。本当は人が増えたら、相乗効果で利益が増えていかないとおかしい。でも現実は、100人の時のほうが1人当たりは儲かってた、みたいな会社がたくさんある。会社全体の利益を伸ばすのと、1人当たりの利益を伸ばすのって、どっちが難しいんでしょうか。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















