【vol.293】2024年以降の航空業界(自律飛行)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き「2024年以降の航空業界」についてみていきます。StartUSというスタートアップに特化したサイトの記事が面白かったので読んでみたいと思います。

今週の記事はコレ

https://www.startus-insights.com/innovators-guide/airline-industry-trends/
Explore the Top 10 Airline Industry Trends in 2024
(2024航空産業トレンドTOP10)

この記事の原文では
・10のトレンド
・各トレンドのインパクト係数(割合)
・各トレンドを牽引するスタートアップ企業
が紹介されています。

10のトレンドは下記の通りです。

1.Green Travel
2.Autonomous Flights
3.3D Printing
4.Personalization
5.Blockchain Security
6.IoT Connectivity
7.Immersive Simulation
8.Location Intelligence
9.In-Flight Entertainment
10.Biometrics

 

今週は本題のTOP10から「2.Autonomous Flights」の部分を読んでみます。

2.Autonomous Flights(自律飛行)

Autonomous flights, enabled by technologies like AI and intricate controllers, are advancing air travel. They enhance operational efficiency, optimize routes, and improve safety using AI-driven decision-making. By enabling autonomous travel, the airline industry focuses on delivering safety, efficiency, and cost savings by remotely operating flights in cargo delivery, military applications, and urban air mobility.

AIや複雑な管制官のような技術によって可能になった自律飛行は、空の旅を前進させている。AI主導の意思決定により、運航効率を高め、ルートを最適化し、安全性を向上させる。自律飛行を可能にすることで、航空業界は、貨物配送、軍事用途、都市部の航空移動において、遠隔操作でフライトを運航し、安全性、効率性、コスト削減を実現することに注力している。

航空機の自律飛行が間近である、という話ですね。
AIによって都度「最適な航路」が選定されて自律飛行できれば、「飛行の短時間化」と「燃費や排出量の低減」を達成できそうですよね。

現状「ロシアルート」が戦争で使えないので、日本からヨーロッパに行こうとすると「14-15時間の迂回ルート」になりますね。これってエコノミー席だとほぼ軟禁に近い苦行だと思います。。。
本文には「military applications(軍事用途)」とあるので、もしAI×自律飛行の世界であれば「軍事情報の連携」を前提として、最短ルートを都度導き出すことで、こうした苦行から解放されるのでしょうか?

よくよく自律飛行のことを調べてみると、小型の飛行機(ヘリコプターの延長線上の航空機)が導入間近のようです。
奇しくも、現在のもう一つの紛争当事国「イスラエル」の企業がかなり有力のようです。イスラエルって本当に技術大国ですよね。

Pentaxi is a startup from Israel that manufactures autonomous, electric vertical take-off and landing (VTOL) passenger and cargo aircraft. It offers /PentaxiPass/, an eVTOL thrust-vectoring air vehicle with multiple rotating electric motors that carry up to four passengers.

Pentaxiはイスラエルの新興企業で、自律型の電動垂直離着陸(VTOL)旅客機と貨物機を製造している。複数の回転電気モーターを搭載し、最大4人の乗客を乗せることができるeVTOL推力ベクトル飛行体、/PentaxiPass/を提供している。

Pentaxi(ペンタクシー)というのが、現在有力視されているイスラエルの「自律飛行」スタートアップで、YouTubeにPR動画が上がっていたので貼っておきます。

このPentaxiは次のテスラなのか?
おそらく5年以内くらいには判明しそうです。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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