【vol.304】2023年に流行った「仕事」に関するバズワード10⑦

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き「働き方」とか「仕事」について、昨年世界的(西洋世界)に流行ったバズワードに関するBBCの記事を取り上げたいと思います。

今週の記事はコレ

(https://www.bbc.com/worklife/article/20231219-ten-work-buzzwords-that-took-over-in-2023)
Ten work buzzwords that took over in 2023
2023年に流行った「仕事」に関するバズワード10

1.Lazy girl job
2.Summer of strikes
3.Authentic
4.Bare minimum Mondays
5.Coffee badging
6.Hush trips
7.The Big Stay
8.Personality hire
9.Rolling recession
10.#WorkTok

 

先週は「The Big Stay」について、でしたので今週は「Personality hire」の原文を読んでみたいと思います。

Personality hire(パーソナリティ採用)

Savvy employers might prioritise job candidates with positive, friendly attitudes – but Gen Z workers are taking things a step further, flocking to TikTok to extoll the benefits of being a “personality hire”.

賢明な雇用主は、前向きで友好的な態度の求職者を優先するかもしれない。Z世代労働者はさらに一歩進んで、TikTokで「パーソナリティ採用」の利点を称賛している。

Personality hire(パーソナリティ採用)は、Hiring for skills(スキル採用)の対義語で、「スキルや専門性よりも人間性を重視した採用」という意味合いですね。
この「人間性を重視した採用」がいかに利点があるか?というTikTok動画がバズっているようです。

A loose play on “diversity hire” – a generally derogatory term to describe tokenistic hiring of minority workers – social-media users generally define a “personality hire” as someone who makes up for their lack of professional qualifications with a certain vivacity.

「パーソナリティ採用」は、マイノリティ労働者の形だけの雇用を意味する蔑称である「ダイバーシティ採用」を緩くもじったもので、ソーシャルメディアの中では、専門的資格の欠如を人間的魅力で補う人物と定義している。

驚くべきことに、「Diversity hire(ダイバーシティ採用)」が、軽めにdisられています笑。ダイバーシティをdisるのって許されるんですね。
どういうdisかというと「ダイバーシティ採用って、マイノリティ労働者を形だけ採用しているだけでしょ?」というdisです。
一方で「Personality hire(パーソナリティ採用)」は、技術や専門性が欠如していても人間的な素晴らしさによって「欠如を補える」ので、人間性で採用することは「全然あり」という立場です。

形だけの「Diversity hire(ダイバーシティ採用)」よりも、「Personality hire(パーソナリティ採用)」に価値があるかもしれない、という文脈です。
世界の潮流として「Personality hire(パーソナリティ採用)」が勢いを増していることが現実なようです。

 

著者の他の記事を見る


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
著者ページへ

感想・著者への質問はこちらから