【vol.366】2026年航空業界のテクノロジー&CXトレンド⑥

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道

今週も引き続き、航空業界のテーマを取り上げます。
2026年に台頭する「航空業界のテクノロジー&CXトレンド」をテーマにした記事をもとに整理していきます。

今週の記事はこれ
12 technology and CX trends that can enhance airline and airport operations in 2026
(https://www.futuretravelexperience.com/2026/01/12-technology-and-cx-trends-that-can-enhance-airline-and-airport-operations-in-2026/)

Trend.1 AI & Agentic AI
Trend.2 Robotics & Automation
Trend.3 Biometrics & Digital Identity
Trend.4 Personalisation
Trend.5 Immersive Experience
Trend.6 Seamless Journey
Trend.7 Data Integration
Trend.8 Sustainability
Trend.9 Smart Airports
Trend.10 Workforce Augmentation
Trend.11 Retail & Revenue Innovation
Trend.12 Ecosystem Collaboration

 

今回はこの中から、
「Trend.11 Retail & Revenue Innovation」と「Trend.12 Ecosystem Collaboration」という2つを見ていきます。

 

Trend.11 Retail & Revenue Innovation
(リテールと収益イノベーション)

Airlines and airports are rethinking retail strategies to create new revenue opportunities beyond the traditional travel experience.
Digital technologies and data are enabling more relevant offers and personalised shopping experiences.
The focus is shifting from simply selling products to delivering greater value for passengers.

航空会社や空港は、従来の旅行体験を超えた新たな収益機会を生み出すため、リテール戦略を見直しています。
デジタル技術やデータの活用によって、より関連性の高い提案や、パーソナライズされた購買体験が可能になっています。
単に商品を販売するのではなく、利用者により大きな価値を提供することへと重点が移りつつあります。

最近の空港は、「買い物や食事もできる場所」という色合いが濃くなってきましたよね。

免税店だけではなく、

・高級ブランド
・地域のお土産
・レストラン
・カフェ
・マッサージ
・リモートワークスペース

など、空港そのものが一つの商業施設のようになっています。

電車と飛行機が競争するように、これからは「駅 vs 空港」という競争になっていくのでしょう。さらにその先には、「商業施設 vs 駅や空港」という世界線もすぐそこまで来ている気がします。

今後は、「何を売るか」という商品価値よりも、「いかに過ごせるか」という空間価値の勝負になってくるのではないでしょうか。
そう考えると、空港のレベニューは、「空港という空間の価値をどれだけ高められるか」に比例して向上していくように思います。

また、空港の空間価値の源泉として、「音」もあるのではないかと思いました。

独特のアナウンス音や館内の雰囲気って、不思議と「空港らしさ」を演出していますよね。

そう考えると、空間価値競争という点では、空港は本質的にかなり有利なのかもしれません。

……立地は圧倒的に不利ですけどね(笑)

 

Trend.12 Ecosystem Collaboration
(エコシステム連携)

Collaboration across airlines, airports, technology providers and other partners is becoming increasingly important.
No single organisation can deliver the future travel experience alone.
Success depends on connected ecosystems that enable seamless collaboration and innovation.

航空会社、空港、テクノロジー企業、その他のパートナーとの連携は、ますます重要になっています。
未来の旅行体験は、一つの組織だけで実現できるものではありません。
成功の鍵は、シームレスな連携とイノベーションを実現する、つながったエコシステムにあります。

12のトレンド全体を振り返ると、このテーマが「総まとめ」なのかもしれません。

AIも、

ロボティクスも、

生体認証も、

データ統合も、

どれか一つだけ導入しても、大きな価値にはなりません。

航空会社、空港、交通機関、ホテル、テクノロジー企業など、さまざまなプレイヤーが連携して初めて、一つの旅行体験になります。

空港、あるいは航空会社を起点としたエコシステムは、現在は「マイレージ」を軸として回っています。

でも、この業界を次のステージへ進めるのは、「マイレージ以外の軸」を発見できるかどうか、なのかもしれません。

少なくとも、「Hanedaポイント」のような単純な話ではない気がします(笑)

※Hanedaポイントへのdisではないです……。

 

 

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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