第79回「パーソナライズ」

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 第79回  「パーソナライズ」

私はしょっちゅう風邪をひくし頭痛持ちでもあるので、薬をよく飲みますが、サプリメントには殆ど手を出してきませんでした。一時的に試すのですが、どうも続きません。。。
ですが、このサプリサーバーがあれば、毎日楽しく飲めるかも知れません。


特開2020-017255号(出願人:ドリコス株式会社)
【発明の名称】ユーザーに適するサプリメントを決定する方法および装置

商標登録第5981751号(商標権者:同上)
【商標】
healthserver
【指定商品/指定役務】
利用者の体調の状態を検出し必要な栄養素を提供できる電気式の家庭用サプリメント(栄養素)用サーバー など


このhealthServer(ヘルスサーバー)は、個々のユーザーにあわせた栄養素をオーダーメイドで調合するサプリメントサーバーです。
ユーザーが本体横のセンサーに親指をあてると、healthServerは電気信号や脈拍を測定。独自アルゴリズムにより、ユーザーの自律神経や身体コンディションを推定し、必要な栄養素を含んだサプリを提供する仕組みです。
栄養素毎に1日の接種上限が設けられているため、サプリの取りすぎによる過剰症の心配はありません。

未来コンパスが指すミライ

センサーに親指をタッチするだけで、自分に必要なサプリがポンッと出てくる。SF映画に見たミライのようです。すごい時代になりました。

さて、healthServerは、電気信号や脈拍に基づいて健康状態を推定し、不足している栄養素のサプリを提供するものです。この「健康状態と商品を結びつける技術」を、一見すると健康と関係がない分野にまで応用できないでしょうか。
例えば、マンガや映像コンテンツ分野への展開です。NetflixやAmazonのレコメンド機能は、過去の閲覧履歴や同じステータス(例:30代、男性)のビッグデータから興味のあるコンテンツを類推してオススメすると言われています。
しかし、シリアスな作品を好んで視聴する人でも、疲れている時は、ハートウォーミングな作品を欲するものです。疲れている時、落ち込んでいる時、興奮している時、やる気が出ない時。そういった気分や体調に合わせたレコメンドは、ユーザーの感情に訴えかけるエンタメ系にピッタリはまる気がします。

さまざまな業界で、個人の嗜好にあわせたパーソナライズが行われていますが、その日の調子にまであわせるサービスは、究極のパーソナライズと言えるかもしれません。果たしてTVに生体センサーが付くミライは来るでしょうか。

 

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 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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