その138「リアルに人と会う必要がなくなった世界線」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「リアルに人と会う必要がなくなった世界線」

先日、お客様の拠点を訪問してきました。
ビデオチャットでしかお会いしたことがない方々と、直接会って話すことができました。

「やっぱり直接会うって良いなぁ♪」って実感します。

でも、要件を話したり、確認し合うだけなら、ビデオチャットでも良いわけです。
画面共有もできますから、ほとんどそれで完結してしまいますよね。

そもそも、「やっぱり直接会うって良いなぁ♪」は、僕だけの感覚なのでしょうか!?
感覚が古いんでしょうか?
でも・・・僕の気のせいなのか、訪問したお客様やパートナーさんの100%が嬉しそうなんですよねぇw
別に僕を心待ちにしていたわけじゃないと思うんですけど・・・

私見なんですが、一気に距離が縮まる感じがするんですよね。
・・・まぁ、よく考えたら、物理的な距離はテーブルを挟んでの距離になりますから当たり前なんですが。

直接会うと、お互いの全身を見ることができて、物体としての重量感みたいなもの含めて、存在をリアルに実感できますよね?
そして、会社という空間に居るご担当者さん、訪問している自分・・・という事実と空間における互いの関係なんかをしみじみと実感するわけです。
これら情報が一気に流れ込んでくるので、理解が深まり、その結果、距離が縮まった感覚が得られるのかもしれません。
そう考えると、リアルで対面するというのは、文字通り背景から伝わるモノ/コトを含めて、無意識に発信されている情報がいかに膨大かを改めて実感しますね。

例えば、お客様のオフィスの雰囲気から得られる情報はものすごくたくさんあって、そこにはお客様を知るヒントが多く散りばめられています。
ところが、ビデオチャットでは、そうした垂れ流しの情報は制限されて、スクリーニングされてきますよね?
ビデオチャットでのコミュニケーションが第一の選択肢、標準になってくると、どうなるのでしょうか?

もしかすると・・・

スクリーニングされていない垂れ流しの情報を整理する、活用するのが苦手な人が増えるんじゃないでしょうか?
そうなると、「一気に距離が縮まった」という体験、つまり、「 相手に対する理解が深まった」という体験は得にくいかもしれませんよね?
発信する側(お客様)が情報を整理して、発信する側が「こんな風に活用して欲しい」と伝えないと、理解が深まらないわけですからね。

かつては当たり前だった「打ち合わせの際には、御社に訪問します」というのが、ちょっとした差別化になってくるかもしれませんよ。
マイノリティとマジョリティって、逆転すると、ちょっとしたビジネスチャンスが生まれますからね。

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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